すげーやつってこんなこと聞いてきます/某塾ブログへの僕なりの回答
2019年08月30日
ある中学校の3年生の男子の質問です。
この子は常時学年1桁にいました(多分。順位は公には出てないのですがまぁ分かりますよね)。今もそうです(多分。以下同文)。
そういうレベルの子が、どうやって勉強しているかが分かる質問がこれです↓。
下の写真は、中3公民の教科書です。右下に、ノーベル賞についてのコラム(?)があります。
見にくいので拡大しました。↓まずは読んでみてください。
さて、その1桁男子はどんな質問をして来たでしょう?ぜひ考えて見てください。これの何が疑問なのか。
まず、そもそも400点以上くらいを目指す子はこういったところも漏らさず読み込んでいく必要があります。
が、読んだとしても、普通は疑問を持ちませんよね。テストにもほとんど出ないと思います。主題(本文)ともあまり関係ありません。
では、正解を発表します。
「ノーベル賞、6部門って書いてあるけど?」
お わ か り い た だ け た で あ ろ う か 。
文章を見ると一瞬7部門に見える表記です(少なくとも彼はそう思った)。彼は恐らく、この6部門を覚えようと思ったのでしょう。が、数えてみたら7つ。あれ??
と言うわけです。
答えは、「一般に『医学・生理学賞』って言われるけど、『生理学・医学賞』って教科書に表記されてて、それで1部門だからね。」です。つまり
物理
化学
医学・生理学←ここが2つに見えた
文学
平和
経済
の6部門になるってわけです。
ね?ここまで突っ込んで行くと言うのはすごくないですか?しかも彼はイケメンです。ひどいですよね。(なにが)
学年1桁というか3番以内くらいの子って、このレベルでの質問をして来ます。「どうしても5番以内に入れない!」「10番以内目指してる!」って言う子は、教科書をこのレベルで目を皿のようにして読み込んでください。それが第一歩です。
ここから先は同業者の方に関係する話です。某塾の先生ブログのぼやきがあったので勝手に反応してみます。
せっかく成績が伸びた生徒、大手塾に取られてしまったーってやつです。
もしこれを読んでいる塾の方いらっしゃいましたら、もう一度彼の質問を見てみてください。
>「ノーベル賞、6部門って書いてあるけど?」
口数の少ない中学生男子、こんな感じの「何を聞いてるのか分からない」系の質問ってよくありますよね。
これだけで、「医学・生理学賞で1つだよ」ってすぐ反応出来ましたか?コンマ何秒で反応出来ましたか?僕は出来ます。
もし、開智塾レベルの生徒を集めたいと思っている塾の先生は、このレベルで反応出来るように自分を磨いてください。頭のいい子は、講師の力量をよく知っています。勉強の仕方か、意志か、教科書以上の知識か、何でもいいけど何か力を持っていないと愛想尽かされてしまいます。
決して大手塾の講師が優秀なわけではありません。それはご存知だと思います。大手塾に生徒が移るのには色々理由がありますが、当然まずチラシの枚数と言う圧倒的な武器があります。これにはかないません。(本当はやり方がありますが内緒です)そしてマニュアル。はっきり言えば台本。これも大手は完備しています。馬○でも、台本読めば一流講師です。有名な話です。(ダジャレまで台本に書いてあると聞いたときはむしろ尊敬ですよ)あとは嘘の誇大広告とか、そんなん昔から当然の業界じゃないですか。何を今さら。岐高って定員何人だよ笑
小さな商店が生き残るには何が大切なのか。
僕もずっと考えてきました。ちょっと前まで。(過去完了形)
でも、今はそういう事は考えていません。どうでもよくなりました。考えなくなってから、またどんどん入塾したいとお声かけいただくことがおおくなりました。満員御礼のクラス分けもいよいよです。
そして、にもかかわらず、ある日突然「開智塾に入れて良かったです!」メールを何人もの保護者さまからいただけるという、お金なんかよりも何倍もうれしい経験をしています。
僕は、今本当に毎日毎日、一人一人の生徒をみんな自分の子どもと思って日々を過ごしています。ほとんどしゃべっていない子もいますし、しゃべってくれない子(泣)もいます。お父さんだったらそう言う事あるよね。仕方ない。でも自分の子ども見捨てる人はいないし、自分が好かれていないからって自分の子どもを大切に思わない人っていないよね。じゃあどうするの?簡単です。自分が仮に好かれなくっても、自分は好きでいる。そして開智塾には優秀な社員がいる。対応してもらいながら、その状況は常時ウオッチする。だから大丈夫。
そうして毎日、たくさんの自分の子どもをどうしようって真剣に考えて生きています。今は見るもの全て、行くところ全て、子どもたちに何か届けたい・勉強してもらいたい・知ってもらいたい、さらに、常に知識量で遥か上に行けるようにいろんな分野での勉強をし続けています。毎日です。あ、でも、そう言うものを偉そうに押しつけたり、考えを洗脳したりしませんよ。それは一番やってはいけないことです。あくまで、たくさんのボールを投げる。投げる。投げる。ほとんどは見送り三振です。バットを振ってもくれません。でも、ごくたまに誰かが打ち返してくれます。その投げるボールがたくさんあればあるほど、種類も数も、多ければ多いほど、より多くの子どもに打ち返してもらえます。僕らはピッチャーですよ、多分。バッターは色々います。ど真ん中ストレートが好きな子もいれば、変化球を待っている子、色々です。それに対応出来る自分であるか?それが大事なんじゃないでしょうか。
(当然、経営者でもあり、働いてくれている社員もいて、そしてその方にも家族子どもがいて・・・なので、数字のことは片時も忘れていません。社員にはこう言っています。「オレが死んで開智塾が潰れても、キミが生きていけるようにしておきたい」と。本気です。考えたら、これって自分の子どもへの思いと同じですよね。)
話がそれましたが。
自分が子どもを塾に預けるときって、こういう暑苦しい塾か、または、ドライに社内規約の行き届いた75点の大手塾じゃないですか?どっちでもない中途半端なところに行かせますか?僕なら絶対この2択です。時代が求めているのは恐らく後者でしょう。「おおよそ品質に瑕疵のないもの。まずくはないもの。」これが大量生産大量販売に必要な事ですよね。僕もそうなりたいと思った時期がありました。でも、僕は明らかに前者です。絶対に、大量生産には向かない。一人一人が気になって仕方がない。だからそうやって生きることに決めました。
某塾の先生、あなたはどちらですか?腹くくってますか?腹くくれてないなら、大手塾には絶対に勝てません。個人商店は絶対に負けます。あなたは有名なフレンチレストランのオーナーシェフになるべきだ。そしたらファミレスと戦うことなんて考えても意味がないし、そんな時間はないはずだ。いいですか?ファミレスの客は、本当に質のいい、高級な料理を求めていますか?違いますよね。
日本は傾きかけているって言ってもまだまだ経済大国なんだから、倒産したところで死にはしません。生活保護がある。腹くくっちゃおうぜ。