アメリカの大統領選挙について
2024年11月07日
質問がありましたので、簡単にまとめておきます。
アメリカは、制度的には多党制で、民主党・共和党以外にも政党はあります。あまりに小さいので事実上「二大政党制」になっていますが。
「今日は(共和)トランプして遊ぼうぜ」って覚えておくと覚えやすいです。共和党はイメージカラーが赤ですが、トランプにも赤と黒しかないので色も覚えやすいですね(民主党は青)。
「選挙人」制度ですが、州ごとにおける有権者の割合によって「選挙人」という人の人数が割り当てられています。
得票数が多かった党がその州の選挙人の数を総取りし、最終的に「選挙人」の獲得数で大統領が決まります。
例えば左下のカリフォルニア州 (選挙人の数は54名)で見てみましょう。
(NNN日テレニュースより)
カリフォルニア州の有権者がそれぞれ立候補者に投票
↓
ハリス勝利
↓
選挙人54人全員がハリスに投票
一応選挙人は自分の意志で投票をできるのですが、伝統として「その州で勝利した人に投票する」ことが暗黙の了解なので、結局は自分の意志とは関係なく「うちの州はハリスか、ならハリスに投票する」ってなります。(過去にはそうしなかった人も20名ほどいたようです。「不誠実な投票人」と呼ばれます)
選挙人には、かつての大統領とかその州での有名人とかがなるそうで、まぁ言ってしまえば名誉職です。
日本のニュースを見ていると「アメリカの大統領選挙、お祭り状態やな」って感じですが、アレはごく一部の熱狂的な人だけで実際ほとんどの人はそこまで気にしていないようです。大半のアメリカ人にとってみれば「どっちもクソだがトランプの方が経済政策的にマシ」ってのがよく聞かれる話だそうです。
各陣営が選挙にかけた費用の総額は前回2020年選挙で合計57億ドル、約8550億円(現在のレート$1=150円で計算)で、もはや公共投資レベルです。前々回24億ドルから比べても2倍以上に増加。今回の選挙ではいくら使ったんでしょうね。ほとんどメディア、インターネット広告などだそうです。
徹底解剖!アメリカ大統領選2024(6) ~選挙に必要なお金~ | 前田 和馬 | 第一生命経済研究所