5分で分かる「イラン」~ガソリン価格高騰の理由
2026年03月19日
なんとなく危なそうなのは分かるけど、正直よく分からない。そういう方も多いと思います。
今日はこれを、5分でざっくり整理します。
■結論
イラン問題は
①宗教
②地理
③石油
④アメリカ
この4つが絡んだ問題です。
まずはここだけ押さえればOKです。
■①宗教の話(ここが根っこ)
イスラム教には大きく2つあります。
・スンニ派(多数派)
・シーア派(少数派)
(高校で世界史選択だったお兄ちゃんお姉ちゃんに確認だ!)
イランはシーア派の中心。ところが周りの国はほとんどスンニ派です。
つまり、イランだけちょっと違う
これがまず大前提。しかもこの対立、1000年以上続いています。
ここら辺は我々日本人には理解しがたいことなんですが、マジでずーーーっと血みどろの戦いを繰り広げている。
■②地理の話(めちゃくちゃ重要)
イランの場所、ここがキモです。
中東のど真ん中。そしてすぐ近くにホルムズ海峡があります。

(引用:イランがホルムズ海峡封鎖 重要な海峡ってここだけ? | 教育情報全般 | 教育情報 | 保護者の方へ | キッズネット)
ここ、世界の石油の大動脈です。そして、めっちゃ狭い。世界の石油タンカーの20%が通るけど、幅30㎞程度しかない。超要衝。

(引用:世界の石油・ガス輸送運賃が急騰、ホルムズ海峡巡る混乱で | ロイター)
画像下がアラビア半島、上がイラン
ここが止まると
世界中のガソリン価格が一気に上がる
そういう場所です。
■③石油の話(お金の話)
中東は石油で成り立っている地域。イランも例外ではありません。
ただしここで問題。
イランはアメリカと仲が悪い。悪いなんてもんじゃない。
イランは長年にわたってアメリカを中心とした経済圏から経済制裁を受けています。
つまり
・石油はある
・でも自由に売れない(結構中国が買っている)
・でも制裁でお金が入りにくい
という状態です。
■④アメリカとの関係
もともとイランは親米でした。
でも1979年のイラン革命。
革命指導者である故ホメイニ師が反米路線をとったことで関係が一気に悪化。
それ以降ずっと
・対立
・制裁
・緊張
が続いています。
特に最近よく出てくるのが核開発問題です。
イランとしても、アメリカのような超大国と渡り合っていくためにはどうしても核兵器を手に入れたい。
アメリカ「お前核作ってるだろ!!」
イラン「作ってないって!原発用だって!!」
アメリカ「この濃縮具合、どう考えても核兵器だろ!!」
イラン「いや、マジで作ってないって!!」
みたいなやりとりを何年もして来ました。
ここら辺までが前提。
■いま何が起きているのか(ここが最新)
ちょうど今、この核問題をめぐって
・イラン
・アメリカ
が協議をしている最中でした。「核をどうするか」を話し合っていたわけです。
…なんですが。
その最中にイスラエルが攻撃を仕掛けます。本気の総攻撃状態。
■イスラエルはなぜ動くのか
イスラエルにははっきりした前提があります。
「自分たちを脅かす存在は、芽のうちに潰す」
という考え方です。
建国以来、周囲と戦争状態が続いてきた歴史があるため
・後手に回ると致命的
・だから先に叩く
という判断を取りやすい。イランの核問題は、その対象になります。
■そしてアメリカ
ここも重要です。
表向きは「イランと協議中」だったんですが、その裏で中東周辺にかなりの戦力を展開してきました。
空母打撃群や航空戦力など、いつでも動ける状態を作りつつ協議をしていたわけです。協議自体が「戦力集中のための時間稼ぎ」という見方もあります。
つまり、話し合いと同時に軍事準備も進めていたという構図です。
■結果、何が起きたか
流れを整理すると
・核問題で米・イラン協議
・アメリカ、戦力を展開(おそらくイスラエルと話し合って準備していた)
・イスラエルがぶっ放した
・アメリカも攻撃
■なぜこれが怖いのか
この構図、偶発的に拡大しやすいという点が一番のリスクです。
イランの背後には
・ロシア
・中国
がいます。
つまり、地域紛争が大国同士の問題に変わる可能性があります。
とはいえ、実際には大国同士の全面戦争にはならないと思われます。
だれも得をしないので。
■まとめ
イランは
・宗教的に少数派
・地理的に超重要
・石油を持っている
・アメリカと対立している
だから常に緊張状態。
そして今はそこに
・イスラエルの先制行動
・アメリカの空軍・海軍による打撃
が重なっている。
■これ、実は他人事じゃない
遠い国の話に見えますが、
・ガソリン価格
・電気代
・物流コスト
すべてに直結します。ホルムズ海峡が止まれば、日本経済にも直撃です。
タンカーじゃなくて陸路で運べば?と思う方もいるかも知れませんが、運べる量が桁違い。
・巨大タンカー (VLCC – 30万トン級): タンクローリー 約18,000〜19,000台分
・国内輸送用タンカー (4,000トン級): タンクローリー 約375台分
1回の輸送で、日本の原油消費量の約半日分に相当する量を一度に運ぶことができる、非常に効率的な輸送手段です。(出典:RKB毎日放送)
3/19現在、イランの反撃能力は大きく制限されている可能性があり、思ったより早く収束に向かうのでは?という見方もあります。
ただ、アメリカがどこを目指しているのか、どう終わらせるのかがはっきりしないという指摘もあり、まだまだ予断を許さない状況です。
ここから発展して、身近なガソリン価格の変動をニュースと照らし合わせて見ていくと少し勉強になりますね。

