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点数のランキングを出すこと

今どき・・・と思われるかもしれませんが、開智塾では塾内でテストの順位を発表します。

 

 

それが嫌だと思う気持ちを持っている子もいるのは重々承知していますが・・・それよりも遥かに多くのメリットがあるのでやっています。

 

 

 

最も大きなメリットは、「上位の子が堂々と誉められる機会を作ってあげられる」ところです。

 

 

 

ご存知の通り、学校は勉強が出来る子は誉められません。むしろ、勉強だけが出来ると非難されたり評価を下げられる始末です。ちょっとかわいそうですよね。運動ができるのは順位をつけられて、大会やら体育祭で目立てるのに、ねぇ。どんだけ勉強を頑張っても、運動の世界ではビリでさらし者にされて、勉強が出来るのは何か悪いやつ・・・みたいなのがいまだにあったりする。「早くこんな中学校卒業して進学校にいって、みんなと離れたい」ってのが勉強のモチベーションってかわいそうですよね。

 

 

 

ですから、せめて塾という空間では「頑張った!」「点数が取れる!」子には、居心地がいいと思ってほしいです。優越感を味わえるなら味わってほしい。勉強だって努力して競争で勝つのが喜びでもいいじゃないですか。なんで勉強のことになると、まるで良くないことのように言われるんでしょう。

 

 

 

一方で、順位を出す事は点数が悪い子にとっては苦痛だろ・・・と思われると思います。

 

 

 

お気持ちは十分分かります。が、実は過去に「上位のみ掲載」ってやったことがあるんです。

 

 

 

結果は思ったより良くないものでした。

 

 

 

まず決定的に悪影響だったのは、(塾内で)下位に甘んじている子。わかり易く「悪くても周りにバレないからいいや」ってなりました。まぁそうなりますよね。今思えば。でも学校行ったら「そんなに悪くない」わけです。そもそもボチボチ点数を取ってる子ばかりなので。で、塾が学校の延長になっちゃいました。「どうせ上位になって名前が載るわけでもないし、かといって順位が下の方で嫌な思いをすることもない」って感じです。ボチボチらしい、ボチボチ感。「だからボチボチなんだよ!そこ頑張れよ!!」って感じでした。

 

 

 

まぁでも、ここまではある程度予想していました。

 

 

意外だったのが、(塾内)中位層への影響です。400点前後ですね。最初は「ランクインして名前出されたい」と思ってくれると考えました。が、実際は違いました。「どーせ上位はいつものメンバーで、自分が入れるわけがない」と思ってしまうという悪影響の方が遥かに大きかったのです。

 

 

 

「何が何でも上位に入ってやる!」という気持ちがわく子も0ではないのですが、大半は「入れたらいいなぁ~うらやましいなぁ~でもどうせ無理だしな~」で終わってしまっていました。これでは何も変わらない。

 

 

 

そこで、点数・ランキング全張り出しに戻しました。

 

 

 

たくさんの「良い変化」が起きました。

 

 

目に見えて、順位をどんどん上げていく子が次々と現れるようになったのです。

 

 

 

最初ビリで入って上位になった子に聞いてみると、

 

 

 

最初一番下にいたときは「とにかくビリは絶対嫌!」って頑張る。他の子や他の学年でどんどん順位を上げている子を見て、「自分にも出来るかも」って思えた。それで少し頑張って上がったら、「次はあの子を抜かしたい、そのためには何点くらいあればいい」、そして「10位以内に入るには」「5位以内に入るには」と、少しずつ目標を上げていった

 

 

 

だそうです。すぐ上の子や上のグループの点数がはっきりしていることが大きなモチベーションになっていました。

 

 

 

 

よく考えてみたら、スポーツだってそうですよね。「今回は1回戦負けだけど、次は1つ勝ちたい」みたいなところから、「次は次は」ってなるじゃないですか。同じ事だと思います。

 

 

 

こういう競争、実は子どもたちって好きなんですよ。最近の子どもたちって、例えば通知表を見せ合ったりすることに全然抵抗がないと思いませんか?実は順位が下であっても、大人が思うほど大きなダメージは受けないんです。良くも悪くも。

 

 

それよりも、子どもたちが最も恐れているもの、何だと思いますか?

 

 

 

ひょっとしたら、順位だけを見て怒ったり、他人と優劣をつけたりしていませんか?

 

 

 

部活の大会なんかで、負けて怒鳴られている子を見たらかわいそうだと思いますよね(最近はあまりそういうシーンにも出くわさないかもしれませんが)。

 

 

「何もそんなにしなくても・・・」とか、「負けたときに、いいところを見つけて伸ばしてあげればいいのに・・・」って思ったりしますよね。そのとおりです。他人のことなら、スポーツのことなら、そう思える。でもこれ、勉強でも同じです。子どもたちが1番恐れているのは、順位が下で恥ずかしいとかより、順位で親に怒られたり他人と比較されることです。

 

 

 

上に挙げた「どんどん順位を上げた子」って、実はお母さんがそんなに怒らなくて、少し上がったことで素直にお母さんが驚いて喜んでくれたってのがきっかけだったそうです。(あとから聞いたら、「あの子はお兄ちゃんと違ってどうせ出来ないから期待してなかった笑」って話でしたが・・・おい!おかあさん!!)

 

 

 

順位に抵抗があるのは、実はお父さん・お母さん・・・じゃないでしょうか。少なくとも、普段子どもたちの様子を見ていて僕はそう思います。子どもたちは持って行き方一つで前向きに捉えてくれるものです。

 

 

 

もちろん何か将来の目標が出来て頑張る。大いに結構です。が、理想論です。そんなのみんなが持てるわけがありません。というか、出来るようになって初めて欲が出てくるし、未来が開けてくるものです。そういう理想論を言いながら、一方で「優劣」だけにこだわってたら、そりゃ子どもは嫌ですよ。受験界の唯一の優劣は、入試の合否だけです。落ちたらこれは圧倒的に残念。もう負けです。でも普段のテストの点数や順位は違います。途中経過に過ぎません。次を目指すのに、「あと何点頑張ったらあの子に勝てる」とか「あと何点で上のグループに入れる」っていう、こんなわかり易い目標ってないと思いませんか?他人は比較して優劣をつけるものではなく、目標にするのが良いと思うんです。上にいる子のすごさ、良さは認めてあげつつ、我が子の頑張りも認めてあげる。下がったら怒るんじゃなくて一緒に悔しがったり一緒に次を目指したり、そんな関係がいいんじゃないかなって思います。

 

 

 

具体的な道しるべ(点数や順位目標)もなく、みんなブラックボックスの中で「夢に向かってがんばれ」って言われているのが今の子たちです。競争をなくすって、大半の子にとっては頑張る目安、目先の目標をなくすことと同じなんです。実は。

 

 

 

順位での競い合い、ぜひ親子で楽しんでください。優劣?みっともない?そんな感情、お父さんお母さんがまず捨ててください。一つ上がる、1点上げる。それを楽しんでください。勉強ってその積み重ねです。そのうちいろいろ出来るようになって、ようやく勉強に前向きになれるって思います。

 

 

 

順位から逃げ回ったって、最後は偏差値で、順位で切られ、高校名・大学名が決まって受験するんです。どうせ競争なら早くから競争での戦い方、頑張り方を教えてあげた方がいいと思います。成績がいい子たちって例外なく順位を気にしますし、勝ち負けにこだわってます。その上で自分の目標も見つけていきます。いかにそういう方向に持っていくかが大切だと思います。

 

 

 

 

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