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怖いと思ったこと

これ、わりとぶっちゃけで書いちゃうんですが。

 

 

宿題やってないとか追試になるとか、まだいいんですよ。提出日に出さないとか追試すっぽかすも、まあいい。いくないけど。まだ、何というか「やべえと思ってる」のは正常です。やべえと思ってるから誤魔化したりすっぽかしたりするわけですから、言動はともあれ、常識の通じる範囲です。

 

 

ちなみにこういうときは、たいてい塾内で解決出来るんですが、最悪でも保護者さんが協力してくれさえすれば解決していけます。かばっちゃうタイプの方がたまにいらっしゃるんですが、出来れば「かばわないで」ください。別に責めてるんじゃないんです。状況を確認してどう注意すべきか、お家の協力はどんな形で得られるかを知りたいだけなんです。出来れば「塾で怒られてこい!」くらいにしていただけるとありがたいです。塾っていくらでも失敗が許される場所ですから。っつっても怒鳴ったり蹴っ飛ばしたりしませんよ。そういう時代じゃないですし。

 

 

ちょっと困るのは、注意されたときにシラを切り続ける子です。

 

 

 

「知りませんでした」

「来週までだと思ってました」

「誰かがやらなくていいって言ってました。誰が言ったかは覚えてません」

 

とかですね。

 

「宿題はやってあるんですが家に忘れてきました」のタチが悪いバージョンです。←開智塾では通用しないことはわかってますね?!

 

 

この手の「シラを切る」っての、それ自体は結構見かけます。そういうときは、まずちゃんとこういうようにしています。

 

「知らなかったって言ったけどさあ、それぶっちゃけ嘘じゃん、宿題あるの分かってたよね。違う?」

 

と。

 

大抵の子はこれでもう顔に出るから分かります。

 

「そりゃ忘れたことは良くないんだけどさ、それは怒られるなりやり直しになるなり、しゃーないやん」

「それで普段通用してると思っとるかもしれんけどさ、全部バレてるよ。大人は黙ってるだけ。」

 

「まず嘘をつかなきゃならない状況にならないこと。これが第一。でももしミスったら腹くくって素直に言うしかないぜ。別にこれ以上怒んねーから次から誤魔化しはやめな」

 

ここまでこれば「はい、すみませんでした」と。通常はこれで終わりです。「あ、全部お見通しだ。どうやらこれ以上怒られるわけでもないし素直に怒られよ」っ感じですよね。普通は。

 

 

 

でも、ようやく本題なんですが、過去に1人だけこの状況でもまだシラを切り続ける子がいました。

 

 

「いえ、本当です。誰かが宿題はないって言ってました。誰かは覚えてません。」

「いやいや、宿題ないわけないじゃん。ちゃんとホワイトボードにも書いたよね?」

 

「でも誰かがないって言ってました。だから私は宿題の代わりに自分で自分の勉強をするべきと思って別のことをやりました。み ま す か ?」

 

え?何言ってんの?この子。

 

「…じゃあ見せて」

出してきたのは何ヶ月も前の担任のハンコが押された学校の自主勉ノート。ページ左上の隅4分の1くらいのところに単語が5個くらいかいてあります。

 

 

「はい、これです」

「三ヶ月前のハンコついてんだけど?」

「そこじゃなくてその左のページ(と言って日付印より前のページを指す)にやったんです。ページがあいてたのでもったいないから」

 

そこにも5個くらい単語が書いてありました。3ヶ月以上も前に習った単語です。明らかに昨日今日書いた物じゃない、内容も単元も違うし支離滅裂。

 

 

しかも支離滅裂なのを本人もわかってやってるんです。動揺するそぶりは全く見せません。

 

 

大人は、子供の嘘を暴けない。

「やっていない証明」も出来やしない。

 

 

シラを切り続けたら勝てる。

 

 

嘘を重ね続け、大人が降参するまでのらりくらりと嘘をつき通せばいいんだと本気で思ってる。はっきり伝わってきます。

 

 

20年近くこの仕事してますが、本気で「怖い」と思ったのは多分この子だけです。怒りとか諦めとかをはるかに通り越して恐怖の感情です。

 

 

これは塾で抱えきれる話じゃない。多分学校の先生も分かってる。分かってるからこそそのままにされてきたんだ。これでいいわけがない。保護者さんに伝えなければ。そう思いました。

 

 

返ってきた言葉は

 

 

「うちの子の言うことを疑うんですか!?」

「嘘かホントか問題じゃないですよねぇ!?子どもが言うことを一方的に嘘と決めつけるなんて塾としてどうかしてるんじゃないですか!?」

 

・・・

 

「え? 信 じ る ん で す か ?」

「こっちは20年この仕事してんだ、ホントか嘘かくらいすぐ分かるっての。」

 

 

 

…って言いたいけど言いませんでした。これが本当のモンスターです。

(毎日こんな子たちを相手に奮闘している学校の先生方には頭が下がります。ホント大変だと思います。)

 

 

 

この仕事をしていると、恐らく保護者の皆さんが思う以上にたくさんの子どもの嘘、カンニング、誤魔化しに遭遇します。大小含めれば無数にある。それを一つ一つ拾い上げて、誤魔化したりその場しのぎはダメなんだと分かってもらわないとと思ってます。

 

 

いざ我が子がとなると「え!うちの子がカンニング!?」とか、結構動揺される保護者さんもいらっしゃるんですが、僕らからしたらまあ日常です。協力して小さな誤魔化しを潰していければいいですよね。「発見されたのが塾で良かった」と思ってください。内申にも影響しませんし。

 

 

あ、上に書いたようなホントにヤバい場合はさすがに即やめてらいます。だから今いらっしゃる方の話ではないですよ。もうだいぶ前の話です。親がこれで子どもがこうだとなると、もうお手上げですからね。

 

 

上記の子、一見優等生、成績もまずまずですが、いなくなった後ぽつりと誰かが「あの子裏で人や教師の悪口言いまくって他人にけしかけて自分は優等生のフリするタイプだからホント嫌だった、いなくなって良かった」って言ってたことが印象的でした。

 

 

見てる子は見てるよね。誰が言ったかって?覚えてません。けど誰かが言ってました笑

 

 

 

 

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