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子どもって成長していくので。

ちょうど最近、同じようなケースがいくつか重なったので、書いてみます。特に中学生の保護者さま向けです。

 

 

たいてい、発端はネガティブな事象です。

 

・宿題忘れが最近多くなった

・塾に行きたがらない

・ついていけない、分からないと言い出した

 

 

開智塾に限らず、ほとんどの塾の先生がみんなこの手の話を経験しています。

 

 

まず最初に、厳しいことを言っておきますね。

 

 

こういうことは誰しもよくあることです。しょっちゅうです。(むしろ、塾が子どもに取って快適で楽しい場所だったら、塾を疑った方が良いです笑。)でも、何か問題が起こる度に塾を転々と変わる人は、ここから先は多分意味がないので読まないでいいと思います。(業界用語で塾ジプシーなんて言ったりします。心理学用語だと青い鳥症候群かな。)大切なのは、そこが明らかに間違った環境でなければ(体罰してるとか、塾なのに誰も点数が上がらないとかじゃなければ)環境に自分を合わせていくことなのにね。

 

 

 

閑話休題。

 

 

 

客観的に見ていていつも思うのは、子どもの変化(成長とは限らない)と親の意識のずれは大きいな、と言うことです。

 

 

子どもはものすごいスピードで変化します。中学生は特に。でも、親はあまり変わらない・・・というか、小学生の延長で見ている事が多い気がします。頭では多分皆さん理解しているんですが、おそらく、その理解よりも子どもの変化がもっと速いんです。

 

 

 

で、ここがまたややこしいところですが、その変化はいい意味での成長とは限らないです。猛烈な勢いで後退することもありますし、成長せずものすごい力で意地になって留まり続けることもあります。

 

 

 

横で見ていて、親は焦りますよね。入試の日は決まっています。もうすぐ期末テストもありますし。

 

 

 

ですが、そんなときの親の態度として大切な事が2つあります。あくまで経験知なので、その点ご了承を。

 

 

 

1つは、親が子どもの話を聞きすぎないことです。

この時期の子どもは、まだまだ身体的な成長に言葉や表現が追いついていません。というか、心の中はまだ子どものままでいたいと思っています。もっと簡単に言えば、テストの点数で評価されない時代に戻りたい。部活やら塾やらで時間拘束されない時代に戻りたい、小学校の時は良かったな、と言う意識がかなり色濃く残っています。無意識かも知れませんが。それを、言葉であったり涙であったり時に暴力であったり、いろんな方法で親に訴えかけてきます。

 

 

これは、まともに相手してはいけません。あくまで、ストレス発散の相手で留めてください。中学生って、話して分かる子(反抗期後)とそうでない子(反抗期前・最中)がいます。「うちの子どっちだろう?」って思う方、それはまだ反抗期です。反抗期が終わると、それははっきり分かるものなので。分からないということはまだ反抗期前か真っ最中です。言ってみればお子ちゃまなので、話すだけで分からせるのはまだまだ難しいです。したがって、子どもと対話することは悪いことではないですが、100%話して分からせようなんて考えたら、その時点で子どもの勝ちです。術中にハマってます。そもそも子どもは、親に「納得出来る説明を求めて」なんていません。そうでしたでしょ?自分だって。だから、ケンカの相手はしてもいいですが、まともに説得しようとしてはダメです。時間の無駄です。

 

 

 

2つめは、「結局子どもの言いなりになった」とはならないでください。塾で言えば、「結局塾やめれた!やった!」と言う状態です。これは親の敗北です。塾を経営しているから言っているわけではないです。この時期の子どもには、「どうあがいてもどうにもならない物がある」ことを分からせることが必要なんです。「泣いてわめいたら勝ち」という成功体験を与えてしまうと、ここから先延々それが続きます。ダメですよね。よくここにも書いていますが、大切な事は「イヤだけど大変だけど、やらなきゃいけない事はきちんとやれる」ですよね?僕は時々塾で、「これをちゃんとやるか、塾をやめるか、2つにひとつ。今すぐどっちかに決めろ」なんて言ったりします。「やめます!」って言う子はいません笑。そりゃそうですよね。大人の卑怯な手です。でも、そうやって押さえ込まれることだって時には必要だと思いませんか?全部、何でもかんでも子どもの意見を何時間も聞いて、話して、納得して動いてもらわなきゃダメですか?勉強は楽しく子どもがノリノリでやらなきゃダメなんですか?そんなん、大人になったらどうすんでしょうね。イヤだけどちゃんとやった。それが大切じゃないですか!

 

 

 

ちなみに、こうしたときによく保護者の方からでる「塾をやめてしばらく様子を見ます」という話。今開智塾にいらっしゃる方では出ていないのではっきり書きますが、この言葉がでたら「あーあ、甘い親だな」って思います。これ、実は少ないです。100人中1~2人くらいです。それくらい珍しい「甘い親」と言うことです。これははっきり意識していた大が方が良いと思います。

 

 

 

その他の98人の方はどうしてるかって?簡単です。容赦なく行かせるんです。逆説的に聞こえるかも知れませんが、子どもはみんな、勉強をしなきゃ、って思ってます。点数だって上げたいって思ってます。そんなことは分かってるんです。でも、甘えたい気持ちも当然あるんです。その甘えを、親が受け止めきってしまってはダメなんです、中学生は。もう、そういう歳じゃないんです。これが、子どもの変化と親の意識のズレです。小学生じゃないんだから、困難は自分で解決させるよう少しずつでも仕向けなければいけません。

 

 

じゃあ、力ずくで子どもを引きずって・・・ってやるかというと、実は。。。

 

 

種明かしをすると、かなりの確率で僕は相談して決めてます。「しばらく塾の課題はやってなくても怒らないでおきますね」とか、「やっただけでも誉めておきますね」とか、「テスト終わってからもう一度話をしてみましょうか」とか「まず学校の課題をガッツリやらせましょう」とか、その子その子に合わせて色々です。

 

 

 

僕ら開智塾の最終目標は、お父さんお母さんと同じです。無理に子どもたちを苦しめたり、ふるいに掛けてだめな子を切り捨てたりしたいなんて全く思っていません。当たり前でしょ、塾生は僕の子どもと同じです。自分の子ども切り捨てたい親なんていますか?もちろん悩みも苦しみもたくさんあります。子どもたちと合わない事も、衝突することもあります。でも、おとうさんおかあさんと一緒に子育てをしているという気持ちを捨てたことは一度もありません。

 

 

 

お父さんお母さんの大変な気持ち、すごく分かります。だからといって、親が全て背負いきれないときだってあると思います。ひょっとすると、僕らが役に立つことがあるかもしれません。声を掛けてください。家の中だけで結論を出す前に、いい知恵が出てくる可能性、結構高いですよ。待ってます。いつでもどうぞ!一緒に悩みましょう!!