文理選択について
2019年11月30日
高1のみなさんは、文系理系の選択時期ですね。
先日の親塾のアンケートでも、文理選択についてのご質問をいただいていますので、こちらでお答えしておきます。
まず大切な事は、「将来どうしたいか」です。これにそって決めることが最も大切です。科目の出来不出来よりこちらの方が大切です。
文系に行こうが理系に行こうが、苦手な問題や単元は必ず出てきます。その時に、「・・・それでも、医者になるためには頑張る!」という原動力があると頑張れます。それがないと、「あー文系にしとけば良かった-」とか、グダグダ言い出すのです。
で、将来何をやりたいか特に決まっていない(個人的には、高校生でこれは問題だと思います)場合は、基本文系をお薦めします。
たまに「数学が得意なので」理系という子がいますが、めちゃくちゃ得意ならOKです。「自分の中で数学が比較的好き」とかのレベルなら、迷わず文系へどうぞ。
この「ちょっと数学が得意」レベル、うっかり理系にいくと即死です。めっちゃデキル子がもっといます。ちょっと得意くらいじゃ太刀打ち出来ず、「武器がない」状態になります。やばいでしょ?
ところが。これが文系になると様子が一変します。「ちょっとばかし数学が得意」なだけでも、意外に武器になったりします。
いやあ、でも文系科目が苦手なんで・・・という子。安心してください。文系は、「文系科目が得意な子の集まり」ではありません。「理系科目ができない子」の集まりです。ですから、文系科目が出来ない子が普通にいます。そこに大きな差はありません。(もちろん得意な子もいますが、そんなのは理系にいっても同じです)
というわけで、特に将来の進路選択が決まっていない子は、基本文系に進みましょう。
さて、文系に進んだあとですが。
どんな科目をやるかと言うことは皆さんの方がご存知でしょう。基礎理科2科目、社会2科目が必要です。2次試験では、英語+なにかというパターンが多いです。上位大学(旧帝大以上)になってくると、文系でも2次で英数国を求められることが多いです。(名古屋大のように学部によって違う特殊なところもあります)
で、つつがなく4年間大学生をやる(遊ぶとも言う)んですが、3年の後半から就職活動が始まります。最近では事前にインターンで仕事を経験し(青田買いとも言う)、4年の前半には正式に内定をもらう事になります。(年度によって正式な内定か内々定かは違ってきますがそのあたりは置いといて)おもな仕事は営業です。お客さんのところに行くとか、そんな感じですね。
最近保護者様とお話ししていると、「うちの子には営業向いてないと思うから・・・」とよく聞きます。まぁそうだろうな、という場合もありますが、ほとんどの場合それでもなんとかなるものです。というか、「営業向き」なんて子はほとんどいません。ごく一部の体育会系の子だけで、ほとんどはそこから学んで営業マンになっていくのです。
それよりも心配しているのは、「だから理系だと思う」という発想です。
なんか、理系の研究者はコミュニケーションが下手くそでもいいと勘違いしている方が多いような気がしますが、理系研究職こそ、少ない人数での濃密なコミュニケーション能力を要求される場面はおおいですよ。しかもはたらきながら論文を書いたりする人もいたりして、頑張れる人とそうでない人の差は大きいと思います。企業にしろ大学にしろ、研究はチーム戦です。コミュニケーション能力は非常に大事です。
その点、営業は、会社を出てしまえば天国ですからね!!(会社によるか・・・)お客さんのところに行っても行かなくても分からない!数字さえあげればOK!みたいなところありますよね~。僕は営業成績がめっちゃよかったので、そこら辺は楽勝でした。外周りはじめてすぐ支店内で1番とか2番だったので。コミュ障ですが、そんなもんです。(あ、今は会社によっては与えられたスマホのGPSを監視されてるそうなので気の毒ですね・・・)
というわけで、色々思い込みでいくとあとが大変なので、迷ったら相談してください。
と、将来の希望は子ども任せにしないで親が責任を持って話しましょう。親が「こうなって欲しい」という希望を話すことは、子どもにとってはとても大切な事ですよ。(それに従うかそうでないかは自由にさせてあげればいいですよね)