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かつての就職勝ち組金融機関(2)証券

今回は証券会社への就職です。

 

 

証券会社は、国内最強集団の野村證券を筆頭に、大和、SMBC日興、みずほと続きます。

 

 

 

このうち、野村や大和は旧来から独立を保っている系、SMBC日興は三井住友銀行系の証券+日興證券の合併、みずほ証券も同じく第一勧業証券など銀行系証券会社の合併により今に至ります。まぁざっくりと。

 

 

 

証券業界一般として、他の金融に比べると内定を取りやすいです。昔ほどではありませんが、やはり体力営業を求められるイメージから学生からは「金融・・・だけどなぁ・・・」感は拭いきれません。最近はネット系証券も力をつけてきているので昔のような電話営業ガンガン行くぜー!って感じではありませんが、多かれ少なかれそうした個人相手の営業をぐいぐい行く感じはどの業界でも色濃く残り、特に証券はそのイメージが強いです。実は銀行や保険もそんなに変わらないんですけどね。

 

 

根本的に野村や大和など大手証券の重要な顧客は個人ではなく法人です。従って、法人相手にいかに信頼を得ることが出来るかが重要になってきます。働くモチベーションも法人営業をやってこそ、みたいなところがあります(破たんした山一も法人営業が華でしたが簿外取引の核心でもありましたね・・・)。法人相手の営業というと、法人が持っている資産を運用すること、そして上場に向けて準備する(主幹事を取る)あたりが仕事の華でしょうか。当然「初めまして、主幹事よろしく!」ってわけにはいきませんので、長く信頼を得る取引を続ける誠実さと、他社の牙城に割って入るようなアグレッシブさが求められます。

 

 

加えて忘れてはいけないのが、野村や大和クラスになってくると取引先の法人が多国籍企業であったり、国内法人の海外支店ということは珍しくありません。通貨は24時間世界中を回り続けますので、日々ドルやユーロなどさまざまな通貨、情勢を見つつ、さまざまな知識をアップデートし続けることが必要です。どんな仕事でも同じですけどね。よって、外国語に強いことはさらなる武器になります。

 

 

 

取引先は一般法人だけではありません。国内国外の自治体や、それこそ国そのものが取引先になったりしますので、金融知識を駆使してグローバルな、しかもでっかい仕事をしたい人には夢のある職場です。

 

 

 

古いイメージの「相場師」みたいなのは、今はもうほとんどいないのではないでしょうか。少なくとも大手証券でそういう魔術師クラスの人は働く場がないでしょう。リスクしかありませんので。言い換えてみると、思ったよりスマート(?)な仕事でどでかいマネーを稼ぐ業界かもしれません。

 

 

 

一方で、退職率も結構高いです。やはりドブ板営業みたいなところについていけないとかももちろんあるのですが、それより知識や勉強のアップデートを怠ってついていけなくなるとかのあたりが大きいのではないでしょうか。

 

 

 

 

年収は良いです。30後半~40前半あたりで1500万くらいになってくるのではないでしょうか。あくまでも相応の出世をした場合ですが。敗れ去っていった同期の屍を乗り越えて生き残った歴戦の勇者だから当然かもしれませんが、それくらい仕事はハードです。9時5時で働きたい、残業したくないとか言ってる人は向いていないと思います。(これは金融全てに当てはまりますが)

 

 

 

 

大きな夢を持って下積みの10年を必死に勉強しながら耐え抜く、そんな業界。

 

 

 

 

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