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今の子たちが何を見てきているか

普段意識していることです。簡単に言えば「子ども目線」ってやつなんですけど。

 

 

 

・youtuberが「好きなことをして生きていく」って言うのを聞いて育った世代。

→最初はちびっ子からの視聴回数を稼ぐために↑こんなことを言っていましたが、youtuberがアイドル化してTVに出る一方、逆にTVの芸能人がyoutuberで成功するなど過当競争になって、いまは「youtubeってめちゃくちゃ大変なんやで!ヒカキンってすごいんやで!簡単に誰にでも出来ると思ったら大違いやで!毎日動画上げるのめちゃめちゃ大変なんやで!」に変わってきています。これ以上新規参入があったら困る状況ですからね(過当競争の市場を「血の海」になぞらえて「red ocean(レッドオーシャン)」と言います)。それはそれで子どもたちは真に受けて「夢は夢、現実は現実」と、すぐ物事の裏側を知ってしまうことが可能な世代とも言えます。

 

・学校から「頑張らなくていいよ、無理しなくていいよ、来れないなら来なくていいよ」と言われている世代。

→保健室登校も出席に認めるとかなんとかで、教室は常時2~3個席が空いている状態。開智塾のエリアにもそういった学校がたくさんあります。もはや「自分なりに頑張った」ですらないんですね。頑張る必要すらない世代。代わりに出てきた言葉が「あなたらしく」。「あなたらしく」ってなに?

 

 

・世の中ブラックだらけと聞かされている世代。

→学校の先生が「教師はブラックだ、教師にだけはなるな」と子どもたちに言っているので、唯一間近で見ることができる大人の仕事がとんでもないのだと思っている世代。(形だけでも)夢や希望を持って仕事をしている大人の姿をほとんど見ていない世代。まぁ昔から自分の思想信条を子どもに植え付けようとする先生はいましたが、子どもは先生の言うことは信じやすいのでちょっと配慮いただきたいなーとは思います。しかし「あーこんなことならサラリーマンにしときゃーよかったー」とかはさすがにいただけない。おうちでお父さんやお母さんのお仕事を出来れば前向きに語ってあげてください。

 

 

・コロナで学校に行かなくても大丈夫だったじゃんと思っている世代。

→大丈夫だったわけでもないし苦肉の策で学校の先生が対応してくださったのですが、一方で「プライバシーを守るため、画面もマイクもオフでいい」とかで、実は画面の前には誰もいなかったみたいな笑っていいのかどうかも分からない話を経験している世代。「リモート授業に繋いだのに、見ていない、欠席だと言われて単位を落とされた!」とか大学生がtwitter匿名垢(匿名アカウント)で大学の先生を晒し挙げたりする世代。大学側はちゃんとみたかどうかログを取ってるんですけどね。まぁこれについては大学も、いつまでもリモートリモートでろくな対応をしてこなかったのでお互い様か。

 

 

・大人がリモートワークで地方移住と聞きかじっている世代。
→会社に出社する必要ってある?みたいなところから、「自宅でリモートでできるならそれでOK」みたいなのが世の中の動きとして進んでいるように見えてしまっている世代(実際にはもはやその逆になってきていますが)。学校からタブレットを1人1台渡されて、革新的な事が何かあるかと思ったらそうでもなく、結局大人たちって使いこなしてないなーって思ってる世代。まぁこれは我々親世代にも責任があります。

 

・マスクで人の顔を見ていない・自分の顔を見せていない世代。

→いざ「はい、今日からマスクなしね」と言われることに子どもたちが耐えられるかどうか。新しく好きな女の子が出来た高校生に「付き合えたらいいねぇ」「新彼女 マスク取ったら シンゴジラ」という辞世の句を送っておきました。はい、ルッキズムですね。すみません。

 

 

・テレビではなくyoutubeの世代。

→みんなが見ているものを見ていなくても(かなりの部分)許容される時代。これはyoutube以前からですが、「みんなが同じ服・同じ髪型」ではなく、「私は○○系、あの子は△△系」みたいな時代の流れはあったのですが、youtubeはとてつもなく上手にこの流れにミートしてきます。個人個人で好きなものを見る・・・と思わせておいて、実態は「個人個人に合うものを間断なく見せ続けられることに気づけない」世代です。「○○の動画、最近めっちゃ見るよね~」って思ってても、他の人は全然見ていないということに気づいて愕然としたりしている世代。大人の方が気づいていないかも。

 

 

・整形手術がいいことだとされてる世代。

→「プチ整形」という言葉が出始めて10年以上経ったでしょうか。今の子たちは「プチ整形」ではなく、「早くお金稼ぐようになって整形したい」と平気で言うようになってきています。「整形して自分に自信が持てるなら、それってステキなことだよね」というテレビ番組やインフルエンサー(SNSで人気のある人)の発言を真に受けている世代。際限のない整形地獄に陥る場合もしばしば。

 

 

・SNSのフォロワー数を競う世代。

→「いいね」や「フォロワー」の数が人間の価値ではないとは知りつつも、他人と自分を「フォロワー数」で比較して一喜一憂する世代。昔だと友達の数みたいなもんでしょうか。同じようなものですが、違うのはフォロワーの数を増やすには相応の技術があって、そこに手を染めると手軽に数を稼げること、そしてそれが時に暴走してしまうことでしょうか。加工しまくった画像をアイコンにしたり「JK(=女子高生)です」と書いておくとたくさんのいいねやフォロワーが。だからといってノコノコ会いに行ったりする子はほとんどいないのでいいのですが、加工画像やJKブランドを使えなくなったときに自分の価値が下がったように感じるのが気の毒な世代。SNS絡みではまだまだいろいろな副作用があるのですが、これくらいにしておきます。

 

 

・エロ・グロ・暴力をいつでも見られる世代。

→スマホとかをフィルタリングしていたとしても、クラスで何人かはフィルターがない状態でスマホを使えるヤツがいますので、いくらでも死体画像とか見れちゃう世代。困ったもんです。「昔だって北斗の拳やドラゴンボールがあっただろ」という論調もありますが、北斗の拳とウシジマくんは全然質の違う怖さです。子どもがウシジマくんを見るかどうかは別として、漫画やアニメの世界というのは単にそれが拡大して一大市場を築いたというだけでなく、当然にその表現は過激になっていってますので(人間は刺激に慣れてしまいますから)、同じように敵キャラが吹っ飛ぶ表現も昔と違って今は非常にグロテスクで、それが当たり前になれきっている世代。

 

 

・いつでもどこでもゲームが出来る世代。

→スマホゲームの登場で、24Hいつでもどこでもゲームが出来ます。香川県で「ゲーム規制条例」なんてのが出来て話題になりましたが、ちょっと分かる気がします。完全に脳内をゲームに支配されている子が結構な割合でいる世代。それは昔もそうだったかもしれないですが、恐らくその「予備軍」の数がとんでもない割合になっていると思います。

 

 

・暴露系がもてはやされる時代。

→スキャンダルといえば昔は芸能人か政治家のものでしたが、今は「は?だれ?」という人も暴露系youtuberなどの餌食になります。ごく一部の界隈でしか知られていないインフルエンサーが急に謝罪動画を上げる、「え?だれ?なにがあったの?」みたいな世代。LINEやtwitterのDMがスクリーンショットとして保存される危険性と常に隣り合わせなので、大切なことは文字にしない世代。好きな子への告白もスクショで晒されるのでLINEで伝えない、そんな世代。

 

 

大人の世代の方が実体験としてピンと来ないけど、今の子たちが日常的に触れているものをピックアップしてみました。毎日こんな生活をしている(または、そんな生活を送っている子が周りにいる)環境でいかにして「やるべき事」を認識させ、やれるように持っていくかというのは非常に難しい時代になったと思います。

 

 

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