中高生の外部模試について
2024年08月29日
まず高校生の模試について。
多くの学校で現役生が受検する模試はベネッセの「進研模試」です。圧倒的なシェアを持っています。
が、どうも先生方の「ベネッセアレルギー」が強いようで、年度によって「第何回は実施するが第何回は実施しない」などが結構かわったり、そもそも進研模試自体を実施しない学校もあったりします。
とはいえ現役生にとっては進研模試くらいしか母数が大きい模試が存在せず、全国で多くの進学校が実施しているのは進研模試です。合格判定はやや甘めで、合塾の偏差値判定で比較する際には進研模試の偏差値から-5くらいしてちょうどいいくらいじゃないでしょうか。
ただ問題の構成が(1)(2)はともかく(3)になるといきなり難度が上がるので点数帯が学校によってくっきり分かれてしまう(ある学校の子は(3)はほぼ全滅、結果みんな同じような点数になる、とか)のをなんとかしていただけるとありがたいのですが・・・
高3になると河合塾の「全統共テ模試・全統記述模試・○○大オープン模試」が全ての判断基準になると考えてください。特に8月の「第2回」はたいていの受験生が現役・浪人含め受ける最重要レベルです。夏までに一通りの勉強を終えておきたいところです。
/////////////////////////////////
次に中3生向けですが、岐阜新聞テストがシェアを大きく落としています。特に「定員内順位」はもはや意味をなしていません。岐阜県内で中学3年生は約17000人強(うち岐阜学区7000人)ですが、第1回岐阜新聞テスト(8月)が受験者数2000人弱。
岐阜新聞テストに加え、他県の教材会社による模試、県内の塾による模試などがパイを奪い合い受験者が分散、どの模試も人数が少ないので「勝者がいない」状態に陥っています。受験生だけが損をすると言う状況です。
ある塾が「岐阜新聞テスト禁止!自塾のテストのみ!」としている影響も大きいのですが、その塾に通っている生徒は事前に似た問題を練習していて有利(?)という噂が絶えないので躊躇しています。真っ当に圧倒的なシェアを持ってくれていると乗っかっていけるのでありがたいのですが・・・
開智塾では例年岐阜新聞テストを中3生の模試としてきましたが、今年は第1回(8月中)を岐阜新聞テスト、9月を全県模試(教材会社の模試)にすることにしました。以後は未定ですが、時期は10月・1月の予定です。
岐阜新聞テストと全県模試のメリット・デメリットについては以下のように考えています。
岐阜新聞テスト
メリット:
難しい問題が比較的多く、「誰でも点数が取れてしまう」テストではない
第5回が1月実施で直前期の実力が測りやすい
デメリット:
受験者数が少ない
全県模試
メリット:
受験者数が多い岐阜新聞より多い(といっても4000人弱で、岐阜新聞テストの2倍くらいです)
デメリット:
実施可能期間が長いため、同じテストを10月に受ける子もいれば12月に受ける子もいるので、習熟度合いにかなりばらつきがある。
1月実施のテストがないので直前期の状況が確認しづらい
ただいずれにせよ、そもそも公立高高入試は内申点の比重が3割~4割と高いため、テストの点数だけで判断はできないことは注意が必要です。450点を取っていても内申点が30前半だと岐高はおろか北高も危険です。内申点は定期テストの点数だけではない要素がありますので、1年生のうちから内申点のことは気にしておきましょう。