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うちの子、営業とか向いてないだろうから・・・

保護者様面談でよく出てくるお話シリーズ(?)です。

 

 

 

「うちの子、多分営業とか向いてないから」

 

 

 

まぁ、確かに「営業に向いている人」というのは存在します。大人なら分かると思いますが、だいたいイメージ通りです。稀にイメージと違うけど営業に向いている人もいます。僕とか。

 

 

 

で、そのイメージにそぐわないので「うちの子に営業は無理だわ」と思う気持ち、よく分かります。数年前までは、ご面談でそういう話が出たら「確かに、そんな感じしますね~」なんて言っていました。

 

 

 

ちなみにその後に続く言葉で多いのは、「だから、研究職とかが良いんじゃないかと…」「公務員じゃないとやっていけない」あたりでしょうか。

 

 

 

まぁまぁ、どっちも誤解と言えば誤解ですよね。そんなこと言ってると公務員に怒られるぞ!っという。

 

 

 

まず研究職ですが、1人で試験管いじっているイメージだったら大きく違います。研究職は多人数でチームを組んで、分業体制が普通だそうです。優秀になればなるほど大規模な研究機関になり、様々な職種が入り乱れてチームプレイをしています。しかも、世界を相手に1分1秒を争う競争をしています。同じ結果なら1秒でも早く発表した方が勝ちです。特許やらなんやら、勝つと負けるとじゃ天地の差があります。それが理系の研究職です。

 

 

 

一方、「営業向いていないから公務員」という方は、またちょっとニュアンスが違いますね。言外に「バリバリ数字を上げなくていい」「仕事が出来なくてもクビにならない」あたりのニュアンスが入ってくることが多いです。いやいや、公務員は昔ならいざ知らず、今はどんどん人も減らされて、そして部署により様々な成果を求められます。最近だと学校の先生方の部活問題や児相の人手不足問題が有名ですが、何もそこだけに限りません。確かに、間違っていない部分もあると言えばそのとおりですが、どんな職種だって仕事が出来ない人は窓際です。むしろ、クビにならない方が恐ろしいかもしれない。考えてもみてください。自分の子どもが20年も30年も、合わない仕事でずっと窓際族。人生楽しめますかね?それで十分楽しい、平気だと言う方もいらっしゃるかもしれませんが、僕ならイヤです。絶対。

 

 

 

「んじゃ、どうすりゃいいんだよ!!」と言う声が聞こえてきそうですが、意外に文系からの営業職は悪くないんじゃないかなと思います。

 

 

 

まず営業職と言っても、「営業をするために会社に入りました」という人は、そんなにいません。たいてい新入社員は営業に回され、その中でも営業に向いている人はそちらの道を究めるでしょうし、そうでなければそれ以外の道に進むのが普通です。会社は営業だけで出来ているわけではありません。第一、ほとんどの人がそもそも「営業に向いていない」と思うところからスタートするんです。会社員になってからいろいろ勉強したり、先輩に教わったりしながら社会人として少しずつ成長していくのが普通です。それって割と営業職であったり、技術職だとしても客先に出向いたり、よくある話じゃないでしょうか。

 

 

 

さらに、営業は結構1人の時間があったりします。業種によりますが、僕がいた会社の場合は10時に外に出たら16時までフリータイム(?)でした。昼は支店の食堂に帰ってきて食べてたか。数字のノルマはきついですが。とはいうものの、胃に穴が開くかどうかは上司次第で、近年は無茶な上司も減ってきました。恫喝するような人はすぐクビになっちゃいますね。(その分、AIに冷徹に評価され、ダメだったら即you are fired!なんて言われちゃうような時代がくるかもしれませんね。どっちがいいのやら。)

 

 

 

そう考えると、意外に営業職も悪くない・・・というか、研究職だろうが営業職だろうが、求められるのはそれほど変わらんということになります。

 

 

 

では、これからの時代、子どもにどういう力をつけさせていったらいいのか。

 

 

 

ズバリ「根性」だと思います。

 

 

 

残念ながら、まだこの先10年~20年は、根性論で生きてきた世代orその世代に育てられた世代が上司です。必ずしも労基法をきちんと守っている会社ばかりではありません。(と言うか、逆に高度プロフェッショナル制度みたいなものが拡大して、働き方が自由なら解雇も自由、みたいな時代が来るかもしれません)少なくとも、今後の日本を想像しても、きっとバラ色の未来は待っていないでしょう。そんなときに、何が求められるか。

 

 

 

特別な語学力であったり先見性であったり、プログラミング力があるからと言って生き残れるワケではありません。今から20年経っても30年経っても、きっと日本は今とさほど変わらない。ほとんどの人がきっと英語はしゃべれないだろうし、ほとんどの人がプログラミング言語なんて理解できないんです。だって、20年前にも語学力やらコンピュータやらって言われてたのに、いまだに出来ないじゃん。

 

 

 

そんなハイパーな能力を持つ「機を見るに敏」な人はITとかで起業してごっそり稼いでますが、ほとんどの人は結局いまだに残業がどうとか働き方がどうとか言ってるわけです。それが良いか悪いかはともかくとして、そんな現代に、適応できない人達もいますよね。どうなってます?引きこもりとかニートとか、、、。(病気だったりいじめ被害に遭っていたりとか、そういうのは除外してください。明らかに別問題です。)そんな人達に足りないのは何でしょう?英語?ぷろぐらむ?違いますよね。今頭に浮かんだもの。そう、それが、これからの子どもたちにもまず身につけて置いてもらわなければならない物なんです。

 

 

 

先に「根性」と書きましたが、根性と言う言葉でなくともかまいません。ひょっとすると忍耐かもしれないし、コミュニケーション能力かもしれない。柔軟性かもしれないし体力かもしれない。たとえどれであっても、今求められている物は、この先も変わらず求められます。その上で、プラスαの技術や知識が必要になってくる。それがこの先の世の中だと思うのです。だって、この先の日本が相手するのは、若い労働力が豊富で勢いもあって、日本人の何倍も働くアジア・アフリカ圏の人達ですからね。

 

 

 

 

なんて事を考えながら、普段から指導しています。開智塾に来た子は、将来絶対に失敗して欲しくない。何が成功かは分かりませんが、失敗は明らか。そうならないように親と同じ気持ちで取り組んでいます。

 

 

 

 


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