いい会社って何だろう。その1上場会社と非上場会社
2019年06月01日
親塾でもよくお話しするのですが、すこしだけ。
親心として、子どもに「いい会社に入って欲しい」「安定した会社に入って欲しい」というのはよく分かります。
そんなわけで、「いい会社」ってなんだろう?ということです。
「これからは、小さくても先進的な企業がいいんだ!」みたいな、どこかの就活会社の肩を持つつもりはありません。そんなのはいつの時代でも同じで今に限ったことではないし、そういうのが好きな子は自分でその道に進みます。
というわけで、一般論で、まず「会社の区分」を知っておきましょう。というのが今回のテーマです。
まず会社には、上場会社と非上場会社があります。
上場会社とは、株式を公開している(つまり株の売り買いを証券会社で出来る)会社です。どんな会社でも株式を公開できるのではなく、一定の審査があり、さらに毎年決算を公開しなければいけないと言うルールがあるため、会社の状態がわかり易いのがいいですね。
一方で、非上場会社というのも世の中にはたくさんあります。というか、数で言えばほとんどの会社は非上場です。うちのような小さな会社や中小企業なんかはほとんどがこれですね。でも、なかには大きいけれど非上場という会社もあります。例えばマスコミ。「報道がスポンサーからの影響を受けないように」などの意図があるそうです。巨大な同族(一族経営)企業で安定しているから別に上場しなくてもな、っていうサントリーのような会社もあります。
そもそも、上場すると言うのはどういうことかというと、会社の株を(通常)新たに発行する=広く世の中の人たちからお金を集める=そのお金を何かに投資する、ということです。株主に出してもらうお金というのは借金ではなく出資金、すなわち返さなくていいお金ですから、会社からしたら助かりますよね。逆に言えば、そういった資金需要がなければ上場して株式を他人に譲り渡す必要はないわけです。なにせ、株というのは会社の所有権。他人に会社の命運を握られることにはリスクも当然伴いますから。
というわけで、必ずしも上場企業がよいとも限らないのですが、一定の基準をクリアしていると言う点において、ある程度安心感は持てますね。ちなみに上場会社の内容は、「有価証券報告書」という書類に数字が出ています。いわゆる「決算書」のことです。これは公開です。ただ、我々のような素人が見るのは非常に難しい。巨大企業はグループだの連結だの持ち株だの専門用語だらけで分かりにくいので、手っ取り早く判断するには会社四季報という本の寸評を見るとか、くらいでしょうか。株価は参考になりません。もし見るなら、せえて5年~10年分くらいの推移は見ましょう。それくらいのスパンで見れば、ある程度の傾向は分かります。
それでもまだまだ会社の内容というのは分からないもんです。山一証券も拓銀もなくなりました。近隣では岐阜銀行もなくなりましたし、他にもたくさんの業種でたくさんの会社がなくなりました。
こうした企業になると、働いている人もどうなっているか分かりません。朝ニュースで自分の会社の倒産を知る、みたいな。
じゃあ、どうしたら優良な会社を見分けられるのか?
残念ながら、ありません。それが分かっていたら株で大儲けできます。
でも、ある程度安泰な規模や、これはなくなったら困るだろうと言う業種があります。このレベルになればよほど潰れないだろう、と言う大きさや業種ですね。そのあたりはまたいずれ。