食品業界
2020年09月01日
製薬と並んで人気がある業界の一つが食品業界です。
理系というと、とかく専門職、資格職というイメージが強いですが、あまりそういったことにとらわれず色々な学部学科からの希望があるのが食品業界の特徴とも言えるでしょう。
↓抜粋
【第1位】日本たばこ産業(JT)(東証1部上場)
【第2位】アサヒグループホールディングス(東証1部上場)
【第3位】キリンホールディングス(東証1部上場)
【第4位】サントリー食品インターナショナル(東証1部上場)
【第5位】日本ハム(東証1部上場)
【第6位】明治ホールディングス(東証1部上場)
【第7位】味の素(東証1部上場)
【第8位】山崎製パン(東証1部上場)
【第9位】コカ・コーラボトラーズジャパンホールディングス(東証1部上場)
【第10位】伊藤ハム米久ホールディングス(東証1部上場)
このランキングは、多少の上下はありますが、もう何十年もメンバーが変わっていないイメージですね。
ちなみにJTは、売上の多くを当然のことながらタバコが占めています。たばこは食品扱いなので、こう言ったランキングになります。普通に考えて「え?それでやっていけるの?」と思いますが、JTにおいてはいまだに88%がタバコです(2019年度)。いずれタバコだけではやっていけないとは分かっているでしょうが、一方で巨大な売上をいまだにタバコで維持できていること、国策的にすぐにゼロにはなるわけないこと(税収をになっている)、いまだ官僚体質を引きずっている巨大企業(旧専売公社)であることから考えて、JTの飲料や食べ物がパッとしないのも宜なるかな。JTがタバコメーカーから脱却するのはまだまだ遠い気がします。
ともあれ、全体としてはご覧の通り、食べ物から飲み物、加工食品や生鮮食品、製菓、さまざまな業態が入り乱れています。就職活動で人気が高いのはビールメーカー、製菓メーカーあたりでしょうか。ビールメーカーは男子に、製菓は女子に人気なイメージです。
学部は農学部などで食品や化学系の勉強をした子はもちろん、バイオや医療系の勉強をした子たちも志望します。今や食品メーカーといえど、ただ加工しているだけではなく生産はもちろん医療など分野にもどんどん進出していますからね。理系のみならず、文系からも非常に人気が高いです。
というのも、上位企業を見てみると分かりますが、上位は兆円単位の売上を誇り非常に安定感があり、知名度も高く、消費者としてのイメージがそのまま就活人気につながっているからです。つまり、華やかなイメージが強いんですね。こういった企業はCMをバンバンうちますし、さまざまな販売活動をします。うまく行けばタレントに会えるかも!?などとマジで考えている学生もいたりします。宣伝部みたいなところに入れれば、まぁあるかもしれませんね。どこの企業でも人気の部署ですが。
また、海外での業務が多いのも特徴です。生産にしろ販売にしろ、日本国内だけでは頭打ちですから、どちらも海外へ出て行かなければいけません。「食品に関する専門知識があって、なおかつ○○語が話せる」みたいな多能な学生が求められていたりもします。
そんなわけで、上記抜粋したような超有名食品メーカーは、おおよそ旧帝大以上の学生が就活のメインになります。
※ところで、就職における企業イメージが大切だということは、いまや「目立たない業界」でも常識となっています。1980年代でしたか、IHI(石川島播磨重工業)のCMが「何を売るのでもない、ただ会社の知名度、イメージをあげるためのCM」として話題になりましたね。こういうCMを「イメージCM」と言ったりします。普段目にすることのない業界の「ん?製品の紹介じゃないな?」というCMは、こうした重工系とか総合商社などBtoB企業(顧客が一般消費者ではなく企業中心の企業のこと)に多いと思います。