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かつての就職勝ち組金融機関(3)損保

「保険」業界には大きく二つ、生保と損保があります。大人ですと人生で何度かお世話になるのでわかり易いですね。生命保険は人間そのもののリスク、病気や死と言ったものに対して保険をかけますし、損害保険は社会生活におけるリスク、事故や火事、災害といったものに対しての保険ですね。

 

 

 

今回は損保(そんぽ)です。

 

 

損保は東京海上、三井住友、損保ジャパンの3社寡占状態です。昔はもっとたくさん保険会社があったのですが、合併に次ぐ合併により3強状態となりました。これらはメガバンク3行と同じく、世界規模の会社です。

 

 

 

給料も昔から良いです。昔は東京海上(三菱系)はボーナスが年に3回なんて話もありましたね。バブルの頃にゴッホの「ひまわり」を53億で買ったのは当時の安田火災、現損保ジャパンです。今はそんなイカレタことをする会社はさすがにありませんが。今でも30代のうちに1000万に届く(こともある)ようです。順調に出世すればですよ。

 

 

 

損保の仕事というと自動車事故の対応がわかり易いところですが、それはあくまで仕事の一つに過ぎません。損保もやはり個人向けと法人向けがあります。

 

 

 

基本的に損保は直接販売ではなく代理店を介して個人顧客に売ることになっています(生保は直接個人に売りますね)。そこで、損保のリテール営業(個人向け営業)とは基本的に代理店向けの営業という形になります。コンビニのエリアマネージャみたいな感じがわかり易いでしょうか。各販売代理店の営業を支援したり代理店を開拓することが仕事になります。

 

 

 

対して法人営業は、企業相手に保険を売る仕事です。と言っても個人向けのような決まり切った商品ばかりではなく、会社や保険をかける内容によってオーダーメイドなところがたくさんあります。大きなところではタンカーにかける保険(船が座礁して原油流出とかになると保険会社が大変な事になります)とか、大きな商業ビルを建てるときの保険(建物そのものはもちろん、建設中に作業員の方が事故で亡くなったりとか)など多岐にわたります。当然その業界のことを知っていなければ話になりませんので、ただ保険を知っているだけでなくたくさん勉強する必要があります。資格を取る必要もあります。これは損保に限らずですが。

 

 

近年では海外向け保険をどんどんやっていますので、語学力があるとやはり強いです。が、海外での保険市場は海外企業が非常に強いので日系企業の力はどうなんでしょう、夢があると言えば夢がありますが、なかなかうまく行かない気もします。どちらかというと海外の企業がガンガン日本に攻勢をかけてきていますので、外資が日本に入ってこないよう政治力も駆使してなんとか防衛する、または今後は外資との提携・・・みたいなことになっていくやもしれません。すぐではないとおもいますが。

 

 

 

いずれにせよ、保険はどうしてもノルマ営業がキツくなります。それに耐えられないと早々に退職することになります。やはりどの業界でも同じですが、最初の10年は耐えて頑張りながら自分の希望するところにいけるよう勉強勉強の日々です。

 

 

 

 

とはいえ、やはり就活ではいまだに花形業界でもありますので、たくさんの人が受けますが、先に挙げたような上位3社に入ろうと思ったら基本的には旧帝大以上、MARCH以上の学歴が必要と思われます。よほど体力営業に自信があれば別ですが。

 

 

 

 

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