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国語の勉強法のヒント

近いうちに「国語の勉強法」という親子塾をやろうと思います。何年か前にもやっていますが、再編集して再び。

 

 

 

今日は、その中でも一つヒントになる事を書いておこうと思います。とてもとても参考になりますからしっかり読んでくださいね!

 

 

 

「15字以内で書きなさい」という問題がありますよね。

 

 

 

よく「字数制限の9割埋めなさい」なんて言われて、「15字以内ならだいたい12~14文字くらいか・・・」なんて言われますが、これにはきちんとわけがあります。

 

 

簡単な例として、次のような問題を考えて見ましょう。

 

本文

その時彼は、目の前をおおきな黒い影が横切るのを見た。ぐったりとした雛鳥をくちばしにくわえ、巣に向かう一羽のカラスであった。

 

問い

彼が見たものはなにか。

 

これは悪問です。というのも、これでは答えがいろいろ考えられるからです。

 

答えのパターンとして考えられるものを挙げてみます。

 

黒い影

おおきな黒い影

目の前を横切るおおきな黒い影

カラス

雛鳥をくわえたカラス

ぐったりとした雛鳥をくちばしにくわえたカラス

ぐったりとした雛鳥をくちばしにくわえ巣に向かうカラス

 

ざっと抜き出しで考えるだけでもこれだけ考えられます。多少手を加えればもっといろいろ考えられるでしょう。ここら辺が「国語は正解がない」と言われてしまうゆえんかもしれません。

 

 

が、出題者はちゃんと答えがあるように作ります。そう、字数制限です。

 

 

今回の問いを「5字以内で書きなさい」にするとどうでしょう。

 

 

上記の正解例のなかから、一気に「黒い影」または「カラス」の二つに絞られます。すると、最適解は「カラス」です。「黒い影」でも指しているものは同じですが、複数あるならより具体的でクリアな方を答えにするからです。

 

 

逆に「30字以内で答えよ」だとどうでしょう。

 

①ぐったりとした雛鳥をくちばしにくわえたカラス(22字)

②ぐったりとした雛鳥をくちばしにくわえ巣に向かうカラス(26字)

 

②あたりが正解で、①だと部分点といったところでしょうか。それ以外は多分×です。

 

 

 

こうして、出題者は問題の中に正解へと導くためのルールを設けて誘導しているのです。国語の問題の作成者は、「あれもこれも答えになり得る」が一番困るのです。回答者はそこをきちんと見抜くことが大切です。

 

 

 

というわけで、国語で大切な事を一つ書いてみました。他にも色々ありますが、あとは親子塾で!5月中には何とか実施したいと思っています。

 

 

 

 

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