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学校のテストが簡単すぎるってなる秘密

開智塾の中学生クラスには「超級英語・超級数学」という時間があります。

 

 

通常の英語・数学の時間内で、「ちょっとこれムズすぎない?」って問題をやる時間を必ず月に1日とっています。(テストに影響ない日程を組むのが大変なんです・・・)

 

 

内容はあくまでも中学の範囲内、でも高難度です。中3で岐阜新聞テストを受けたことがある人は分かると思いますが普段の学校のテストよりも難しい岐阜新聞テストの問題よりもさらに難しいレベルです。ややこしいですね、わかり易く書くと

 

中間期末<実力<入試<岐阜新聞テスト<<超級

 

と言ったところでしょうか。

 

 

実はこの超級の問題全員が全員全部できると思って出していません。学年トップの子でも四苦八苦してヒントをもらいに来るくらいなんですが、すでにレベル80ある方がレベル90やレベル100に挑戦している感じですね。

 

 

そんな問題が果たして学年トップクラス以外の子に意味があるのかというと、これがとても大きな意味があります。

 

 

話が長くなりますので、とりあえず結論を書いておきます。

 

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超級スタート時

・一生懸命やって授業に臨む子

・とりあえず怒られない程度にやってくる子(そんなに怒るわけじゃないんですが)

・「どうせやってもできない」と、白紙のままの子

現在

・最初から完璧状態まで持っていって授業で解説を聞く子

・期限までに全部埋めて提出する子

・提出しない子0

近未来

・自分から計画的に問題に取り組んで、ただ出すだけじゃない、全員にとってさらにステップアップできる超級

 

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これってスゴい進化だと思うんですよね。勉強や点数を日々みていると、「まだ取れるのに」「もっとやったらいいのに」「こうすればいいのに」ということが山ほど毎日毎日目に付きます。これは塾関係者のみならずお父さんお母さんもよく分かっていただけることだと思います。

 

 

どうしてここまで持って来れたか、以下長いですが詳細を書きます。

 

 

開智塾の「超級授業」は、本当に試行錯誤の歴史です。下に書いたのもごく一部です。

 

最初はプリントを配って「次回までに解いてきてね」だけでした。

 

 

当然「わからんかった、白紙っす」って子がたくさんいました。

 

 

そこで、

①最初に自力で解いてまずは提出

②授業で解説を聞く

③自分で解き直して完璧に仕上げて再提出で完了(いわゆる開智塾の「全マル」ですね)

 

という大枠を作りました。もう5年?いや、もっと前かもしれません。

 

 

最初のうちは

・一生懸命やって授業に臨む子

・とりあえず怒られない程度にやってくる子(そんなに怒るわけじゃないんですが)

・「どうせやってもできない」と、白紙のままの子

に分かれました。(赤字はのちのち進化していきますので注目していただけるとありがたいです)

 

おそらく問題すら目を通していないという子が何人もいたはずです。それでは意味がない。そこで、授業後の再提出を厳しくチェックするようにしてみました。「ちゃんと分からん物が分かるようになって全マルやってるのか?」ってことです。すると、

 

 

・何が何でも授業を必死に聞いてちゃんとやって出そうという子

・思考停止で板書丸写しのまま出す子

・最初から再提出すらしない子

 

 

がでてきました。まだあまり進化は見られませんね。でも、上位層の子はバッチリしっかりやって出してくれるようになりました。

 

 

しかしこれでも不十分です。全員が全員完璧でなくても、難しい問題に一生懸命取り組むことでできなかったものが一つでもわかる二つでもわかるというのがこの超級の良さです。

 

 

そこで、「そもそも白紙状態や思考停止のままで授業に臨まない」ために、「授業前に提出する段階で期限を設定」しました。

 

 

すると、ほとんどの子が期限を守って出してくれるようになりました。でも、ごく一部、期限を守らない、そもそも出す気もないという子がまだいました。

 

 

そこで期限を守って出さなかった子は授業に出席できないというルールにしました。

 

 

 

お金を頂いて塾をやっているのに授業に出席させないというルールはとても勇気がいる決断でした。

 

 

 

最初。

 

 

「今までどうりでいいや」と、プリントを提出することなく平気で授業に来た子がいました。しかしルール通りその場で「授業に出席できないよ、ちゃんと言ってあったよね?」と教室から出てもらい、その旨きちんと保護者さまにもご連絡して理解していただきました。(納得していただいたかどうかは分かりません、正直)

 

 

 

でもこの効果はとても大きく以後ほぼ完璧にすべての子が期限を守って出すようになってくれました。

 

 

 

全員が最初の提出の期限を守り授業後の再提出もきちんと期限を守ってくれるようになったのです。

 

 

 

しかし、「ただルールを厳しくしただけでは?それでやらせることに果たして何の意味があるのか?」と思われる方がいるかもしれません。

 

 

 

この話にはさらに続きがあります。

 

 

 

最初の「自分でやってまず提出」は、期限を守って提出ボックスに入れればいいだけなんですが、これまでただ適当に箱に突っ込んでいただけの子が期限前になると慌てて「これがわからないあれがわからない教えて教えて」と先生のもとに質問に来るようになりました。元々きちんと守って出してくれていた子は、「授業前提出の段階で完璧な解答を仕上げる競争」になりました。

 

 

 

正直予想外でした。

 

 

なんだこれ?なんか適当に埋めるんじゃなくて「何とか分かって書いて出そう」って思ってくれてる・・・

 

 

ちょっとスゴいです。

 

 

 

もちろんこれで満足これで完璧だと思っていません。でも0だった子が1になった。これはとても大きなことです。ギリギリでも何でも、先生から半分答えを引き出すような形でも、とにかく何が何でも期限を守って出そうと思えるようになった。もう、ここから先は簡単です。

 

 

 

今後はギリギリ駆け込みの提出にならないように更なる工夫を加えていきます。もう一歩、さらに二歩、と階段を上がっていきたいじゃないですか。

 

 

 

提出しようとする生徒の皆さんにとっては大変さが増す・・・わけではありませんが、やり方はさらに進化していただきます。

 

 

 

成長には痛みがつきものです。といってももちろん怒られたり殴られたりということでもちろんありません。最後の最後ギリギリに駆け込みで提出するというあの辛さ・めんどくささ、大変さから逃れ、これを成長のためのツールに変えるためには方法は一つしかありません。

 

 

「早くから取り掛かって計画的に自分で進めていく」

 

 

 

この一点に尽きます。それができるように超級問題の取り組みへのルールを少しアレンジして行く予定です。

 

 

 

がんばってもっともっと成長していきましょう。

 

 

 

生徒の皆さんに超級はどうと聞くとほとんどの子が大変難しい無理といいます。ごく一部の子はめっちゃやる気が出るって言ってくれますが・・・(変わってますよね笑)。

 

 

でも全員が一致して言ってくれるのは「学校の問題がめっちゃ簡単に見える」ということです。スピードの速いプロのボールを見慣れちゃってるから、中学生の球がとてもゆっくりに見えているのです。全員が全員一致して学校の問題が簡単に見えるというのは間違いなく全員が成長している証です。

 

 

そして高校生が「あ、これって中学の超級でやったのに似てない?」って言ってくれます。そう、そこまで考えて超級をやっているのです。だから、高校から来た子と小中学生のうちから通ってきてくれた子には差が出るのです。これは厳然たる事実です。

 

 

中学生のボールが遅く見えている子に対して、いつまでもいつまでも「ミスを減らしてミスを減らして」ということばかり言い続けていては、とても勉強はやる気になりませんし、伸びるはずの力も伸びません。

 

 

もちろんミスをなくすことは大切なのですが、それよりももっと難しい問題やひねった問題にぶち当たって頭をぐわんぐわんと使って、いろいろ考え、試行錯誤してという時間を持ち、そして解けた!分かった!できた!!の方がはるかに勉強にはプラスになります。

 

 

 

僕らも超級の解説は大変なんですけどね、結構ミスるし。もう指摘されるされる。うーっと、こちらも成長させていただいております。一緒に上へ登っていこうぜ👍

 

 

 

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