いい大学に行くと何がいいのか
2024年02月12日
狭い話をすると、就職するときのスタートラインが違います。大企業は大学のレベルごとでラインを引いています。表向きは大学名を問わないといっていますが、それは建前です。実際には、くっきりと大学レベルで学生を区分しています。
広い話をすると、こちらが本題ですが、見える世界が変わります。
いい大学ほど日本中から、世界中から、優秀な人が集まってきます。優秀というのは点数だけではありません。勉強以外の分野にも秀でている人がたくさんいます。ある意味、打ちのめされます。超金持ちから苦学生、高校に行ってない人(中卒→大検→一般入試合格の同期がいました)、多浪多留、芸術に秀でた人、本当に多種多様です。隣のサークルからメジャーデビューしたバンドがいました。将棋AIの発明者とバンドやってました。こんな人たちと同じ空気を吸えてるっての、最高ですよ。僕は何の力も能力もないのですけど、周りがすげえ。
いい大学ほど面白い人が一杯いて、遊んでてもめちゃくちゃ楽しいです。もちろん勉強の内容も高度なんですけど、まぁそこは何とかなります。ごく一部真剣に勉強して研究者になるんですがそれ以外はたいてい何とかなるんで。そしてまぁまぁいい会社に就職していく。
あと、みんな話してて頭の回転が速い。知識も幅広いので、会話がめちゃくちゃなスピードでものすごい深さに進んで行きます。会話するだけでもはやエンタメです。最近じゃ、東大医学部司法試験公認会計士なんて人がyoutubeにいたりするんですが、別にそこまで資格をとってなくても、目立ってなくても、めっちゃ賢い人はいい大学にはたくさんいるわけです。
そんな楽しい経験を、社会に出て活かすのも活かさないのも自分次第。活かさなくったっていい。別に人からどう見られたって自分が幸せだったらそれでいい。
そう言う意味では、確かに大学なんて出てなくたって幸せになれます。
でも、一生懸命勉強していい大学に行くと、その幸せがもっと色んな彩りを持ってくれます。世界の解像度が上がります。世界をもっと色んな見方で見られるようになります。
犬好きの人はラブラドールとハスキーの違いが分かりますよね。好きじゃない人からしたら「犬」で終わりです。
また、よく挙げられる例として、日本では「雨」を表す表現がたくさんあります。「梅雨」「小ぬか雨」「小雨」「霧雨」「雷雨」「五月雨」「氷雨」「長雨」「豪雨」「時雨」「春雨」「緑雨」「秋雨」「秋霖」(日本語検定のページより)
これは日本ではたくさん雨が降るからです。普段よく触れているから、その表現も多種多様になっていくんですね。つまり、空から水が落ちてくる現象一つ取っても、知っていると「あ、時雨だ」とか「珍しく豪雨だな」とか思えるわけです。多様な四季に普段触れていない人からすれば「雨」で終わりです。
これが世界の解像度が上がるってことだと思います。
もちろん、知ってしまったが故の不幸もたくさんあります。知らぬが仏って言葉もあります。
どちらを選ぶのも個人の自由です。
でも、選べるのは知っている人だけです。知らない人には選べません。
「いい大学に行くと選択肢が広がる」というのは、単に就職先を選べると言う事だけではなく、もっともっとたくさんの事を自分で選べるということだと思います。だから開智塾のキャッチコピーは「夢を選べる学力を」なんです。
これはあくまで一つの考え方に過ぎません。でも共感してくれる方にはきっと「これまで思ってた【塾】とはちょっとイメージ違うな」って感じてもらえるのではないかと思います。