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ねじれの位置

国立二次試験が始まりました。

 

 

国立大学の入学定員の7~8割は今日明日の入試で決定します。(共通テスト+二次試験の合計)

 

 

今年は、京大と阪大で「ねじれの位置」が出題されています。(京大は空間ベクトルを用いてねじれの位置にあるためのxyの必要十分条件を求める問題、阪大はねじれの位置にある2直線に垂直な直線が一つだけであることの証明)

 

 

「ねじれの位置」は中1の図形(3学期)でやります。ひょっとして「聞いたことがない」という人もいるかも知れませんが、少なくともここ20年近くはずっと中1でやっている内容なんです。

 

 

大学入試というと、高校に入ってから頑張ればいいと思っている人も多いのですが、実際は高校までの全ての内容から出題されます。もちろん今回の「ねじれの位置」も中学生の知識だけでは出来ませんが、中学の知識を土台とすることは間違いありません。

 

 

 

また、ただ知っているだけではなくその定義までしっかり理解しておく必要があります。特に数学は単に答えを出すのではなく、定義を分かっていないと何を証明したらいいのか分からないということが往々にしてありますよね。

 

 

小中学生のみなさん、今やっていることが大学入試で出ることはしょっちゅうあります。面倒だ分からない覚えられないで通り過ぎてしまうと確実に後で困ります。勉強は覚えるべきことを覚えるところから始まります。最近の小中学校では繰り返したり覚えたりという基礎学力をあまりつけない傾向にありますので塾は面白くないかもしれませんが、必要なことです。大学入試で困らないよう「塾は地道なトレーニングの場」だと思ってしっかり鍛えてください。しつこく暗記や宿題をやるのはそのためです。

 

 

 

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高校数学という分野について。

 

 

小中学校は問題によってほぼやる事が決まっていますが、高校になって入試問題をやったりするようになるとそうはいきません。問題を見て何をしたらいいのか分からなくて手が止まってしまうということがあると思います。

 

 

 

高校の数学は高度に思考力が求められる・・・と思いがちですが、ほとんどの問題はそうではありません。実は重要なプロセスは3つしかありません。

 

 

 

①問題に設定されている内容からとりあえず出来ること(スタート地点でどんなパーツが用意されているか)

②最終的に何を求める問題か(何を求めたらゴールになるのか)

③スタートとゴールをどうやってつなぐか

 

 

 

です。数学が出来るほとんどの人はこれらを自然なこととしてやっているようですが、意外に学校の授業でもきちんと説明されていないのではないでしょうか。

 

 

 

もう少し細かく見ていきましょう。

 

 

①は、問題に書かれていることからどんな式を作ることが出来るか。これは公式であったり判別式であったり、基本的な知識が必要です。もちろん練習も必要ですし、そもそもそれがどんな意味を持っているか知っている事が必要です。でも、全て知識です。

 

 

特に数学が得意じゃない人は③を見ていないことが多いようです。何をしたらゴールなのか。

 

たとえば。

 

「・・・方程式が異なる実数解を3つ持つことを示せ」

・(x-a)(x-b)(x-c)=0の形にする(3つ実際に求めてしまう)

・↑の関連で(xーa)(xの二次式)=0として後半の二次式でD>0

・三次関数のグラフにしてx軸と3カ所で交わることを示す

 

 

など、考えられることは実は限られています。これも知識です。

 

 

 

あとは、②入り口と出口をどう繋ぐかですね。でも入り口と出口さえ分かってしまえばそこまで複雑な手順は求められません。途中細かな条件を検証するとかの減点ポイントはありますが、大筋はそんなに間違った物にはならないでしょう。

 

 

 

というわけで、数学が苦手なひとはまず

 

①入り口で何ができるか

③出口は何をすればいいか

 

を意識してみてください。これだけでも、数学の理解がぐっと上がります。解答を見たり解説を聞いたりするときも同様です。書いてあるがままに言われるがままに写すのではなく、この2点に注目するだけでも全然違いますよ!

 

 

 

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