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計算ミスにもいろいろある

テストで点が取れないことにはいろいろな原因がありますが、今回はミス(例として計算ミス)をあげて考えてみたいと思います。

 

 

長いので結論だけで良い方は最後だけ読んでください。

 

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そもそも(特に小中学生に多いのですが)「計算ミスは仕方ないことだ。理解していないわけではない。だから悪くない。残念ではあるが。」という認識を持っていることが多いことは念頭に置いておく必要があると思います。

 

 

これは想像ですが、親から見て「理解していないのはとても不安」であるのに対し、「分かってるなら一安心、計算ミスはもったいないね」という反応であることを子どもが敏感に察知しているのではないかと考えます。

 

 

 

特に小中学生の場合、テストで点を取る目的が「親に怒られない」「周りの子に馬鹿だと思われない」ためであることが往々にしてあり、結果「ミスって点を落としたが本当はよく分かっているし出来る子なのだ」という役割を演じることが目的化しているからではないか、ということです。

 

 

 

これに対して大人は「ケアレスミスでもミスはミス、今度はミスしないように」という話をし、「うんうん、そうだよね、次は気をつける」と、テスト結果についての一連のフローが終了するわけです。

 

 

まぁ、同じ事が毎度繰り返されて一向にミスは減らないのですけど。

 

 

 

まさに「ケアレスミスでもミスはミス」なんですが、高校生くらいになってくるとケアレスミスが致命的であることを身を以て体験し、徐々にミスはなくなっていきます。

 

 

 

なぜ高校生になると計算ミスに気をつけるようになるかというと、一つのミスでの失点が大きい、やり直しの際にかかるコストが大きい、などが考えられます。つまり、ちょっとしたミスが重大事故につながることを知るから、そうしないように自発的に気をつけるようになっていきます。

 

 

 

小中学生段階でミスが減らない原因はここにあります。つまり、小中学生にとってはミスは「大したことではない」のですね。怒られるかそうでないか、失点が大きい火葬でないか、などなど、さまざまな局面においてまさに「計算ミスは大したことではない」という思い込みがあります。

 

 

 

といっても、小中学生にミスの重大性を「自発的に」認識させるのはやはり難しいものです。

 

 

 

よって、ある程度は大人の出番ということになってきます。

 

 

特に小中学校では「ミスをしないように、丁寧に書きましょう」という指導がよくなされます。もちろんそれは間違ってはいないのですが、一部の子に取ってはこれが足かせになる場合も多々見られます。

 

 

本来なら書く必要もない程度の計算をいちいち丁寧に書こうとするあまり、帰ってミスを招いてしまうという事態です。

 

 

実際にはその子その子によって、計算の出来る程度に差があります。人によっては2桁×2桁くらいは暗算でするっと出来てしまう子もいるでしょうし、何桁の計算でも大丈夫だけど小数が絡むとミスるとか、です。

 

 

計算ミスと一口に言っても、原因はきちんと個別にあるというわけです。

 

 

 

であれば、計算ミスを無くすためには、個別の原因を特定してそこを練習する。丁寧に書くのはそこだけにしておけばいい、となります。

 

 

 

真面目な子ほど言いつけをよく守って丁寧に書こうとしますし、もちろん初歩の段階ではそれは正しいのですが、たとえばある程度の暗算を取り入れた方が時間も字数も短縮できて正解率が上がるということはかんがえてみてもいいと思います。注意力は、ここぞという場面(自分の苦手な計算)に向けるが、それ以外は暗算で出来るならやってしまっても良いと思います。

 

 

 

また、中学になって「数学」と呼ばれるようになると、なぜその答えになったかの途中経過も問われるようになってきます。つまり式と計算は別物、ということです。

 

 

式はきちんと書くけど筆算は書いても書かなくてもいいというのが中学の数学です。式が書けて答えが合っていれば、途中計算は筆算だろうが暗算だろうが微分を使おうがなんだっていいわけです。

 

 

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長々と書いてきましたが、結論は

・自分がどこで計算をミスるか見極めよう

・自分のミスポイントを発見し注意力をそこに全力投入しよう

・暗算で出来る範囲は暗算でも良い

です。

 

 

今回は計算ミスを例に挙げましたが、他の科目にも言えることです。英語なら複数形を見落とすとか三単現のsを忘れるとか、そういうことですね。

 

 

テストが返ってきた時はもちろんそうですが、普段の勉強の中でこれが分析できているとよいと思います。

 

 

 

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