東京地検特捜部
2019年12月27日
文字列みるだけで、もうスゴいですよね。
将来の夢としてよく上がってくる(最近はそうでもないか)弁護士ですが、その前に「司法試験」という難関試験があります。そして検事、弁護士、裁判官は実はみな同じ「司法試験」合格者です。
まぁまぁややこしい?というか、意外に一般に知られていない職業なので、どうしたらなれるかを書いておきます。
一般に、弁護士・裁判官・検事は、同じ「司法試験」という試験に合格しなければなりません。
この超難関国家試験を突破すると、司法修習生として研修に入ります。
その後、本人の希望などによって、弁護士、裁判官、検事と、行き先が決まっていきます。
ざっくり言うとこんな感じです。
さて、裁判官はわかりますが、検事とはなにをする仕事でしょうか。
日本の司法(裁判)は、大きく分けて「刑事裁判」(悪いことした人を裁く)と「民事裁判」(人々の争いごとを解決する)に分かれます。
この「刑事裁判」は、形式上、警察が悪い人を捕まえて検察に引き継ぎ、検察官が国を代表して悪い人を裁判に掛ける、という手続きを取ります。国民に変わって、悪い人を裁判に掛ける仕事ですね。起訴した場合の有罪率は99%を超えるそうです。
さて、タイトルにある「東京地検特捜部」ですが、東京地検=東京地方検察庁、つまり上記のような「検事」さんがいる役所の東京事務所、そのなかに、「特捜部」という部署があります。「政治、経済、巨額(たしか1億以上)脱税」を専門に扱う部署です。
これらは、「(一見して)被害者がいない」犯罪です。例えば殺人だと、殺された人(被害者)がいて、その家族や友人がいる。死体が見つかって、警察が捜査する・・・となるわけですが、政治や経済、脱税は、「こいつのせいで怪我した!!」みたいな被害者が存在しないわけですね。だから、誰も気づかなかったり、内部告発がない限りそのままになってしまいます。そういった類いの違法行為に常に目を光らせて、掘り起こして捜査するのが特捜部です。
この特捜部、東京、名古屋、大阪の3カ所にしかなくて、検事の中でもエリート中のエリートと言われています。ここに目をつけられたら絶対に逃げられない・・・なんて言われる鬼の部署、だそうです。
ちなみに、裁判官も検事も、途中から弁護士に転身することが可能です。俗に言う「ヤメ検弁護士」なんていうのは「検事をやめて弁護士になったひと」のことをさすそうです。
ところで、話は変わりますが、弁護士という職業は、なぜ悪い人も弁護するのでしょうか?悪い人にも人権がある。もちろんそれは大きなこととしてあります。もう一つ、そうして「法律自体の運用の仕方を守っていく」という側面もあるそうです。例えば、「あいつ、悪くてむかつくヤツだから、リンチしてやろうぜ」ってなってはダメですよね。その人を殺してその時はスカッとするかも知れませんが、その時その時の感情に左右されまくって法律が好き勝手に使われるようになってはいけないわけです。人の権利を制限するのが法律だったりしますので、自由を守るためにはたとえそれが悪い人であってもいい人であっても、厳格に同じように運用しなければならない。弁護士さんが守っているのは、悪い人だけではなく日本の法律そのものだったりするわけです。
話を戻しまして、司法試験ですが、相当な難関試験です。国家試験の中でも3本の指に入るといわれています。
東大、京大、慶応、中央は昔から有名ですね。当然一橋なども強いです。もうこの辺、大学に受かるだけで大変なのですが、さらに難しい試験が待っている。
ちなみに、あまりにレベルが低い(合格者が出ない)法科大学院は閉鎖されていってます。(法科大学院を出ると、試験の一部が免除されます)
本当は冬休みの内に、弁護士の先生に実際に来ていただいて率直なお話を伺おうと思っていたのですが、日程的に難しかったです。春に持ち越し・・・になりそうです。ごめんなさい。(って、この話したことないですが)
またいずれ、おたのしみに!!