突然怒られるという現象
2023年04月27日
誰しも
1.突然怒られた
2.他にもいるのになぜか自分が怒られた
3.以前は許されていたのに今日なぜか怒られた
と言う経験があると思います。これを怒る側の立場から少し説明しておきます。塾の自習室でうるさくしていて怒られた場面を例にしましょう。
1.突然怒られた
まずそもそも本当に突然かどうかをよく考えてみましょう。今日だけでしょうか。もちろん今日だけ何かのきっかけですごくうるさくなって怒ることはありますが、これは突然怒ったというより突然うるさくなった方が原因です。
今日だけでない場合(実際こちらの方が多いのですが)怒る側の人は「そろそろ怒っておかなきゃ」って思っていることがあります。そのタイミングが怒られた側からすれば突然に思えるだけで、怒る側は突然怒ってるわけではないのです。
2.他人もいるのになぜか自分が怒られた
これは2つのケースが考えられます。1つ目は、自分がその中心人物だった場合。うるさい集団の中でもひときわ目立っていた場合ですね。音量の問題もあるでしょうし、タイミングの問題もあるでしょう。いずれにせよ目立ってしまっては、自分だけが集中的に怒られるのは当然です。2つ目は、これまでうるさくしていたのが続いている状況が何度もあり、いつもそこに加わっている場合。自分に自覚がないかもしれませんが、怒る側からすると「あの子いつもうるさくしているな」というのを冷静に観察しています。
3.以前は許されていたのに今日なぜか怒られた
「うるさい」と言うことを例に取ると、日々音量を計測して「○デシベルを超えたら怒る」ではないので、
3日前音量→→→→→(うるさいな・・・)
2日前音量→→→→→→(そろそろ怒らなきゃいかんか?)
当日の音量→→→
↑このタイミングで怒ることも当然あるわけです。「今日はそれほどでもないのになんで今日だけ?」って場合は、日々の積み重ねがある場合が多いです。怒られる側からすると「機嫌が悪いから怒ったんだ」って思ったりすることもあるんですが、そうじゃないんですね。
加えて、塾でのお話に限ると「平等」は考えていません。大切なのは即効性です。本人の自覚を待って・・・とか、学級会のように時間をとって話し合って・・・みたいなことは当然ないわけです。塾はお金をいただいて期限付きで成果を出すように求められる場所です。まして開智塾に来てくれている生徒のみなさんは学校内でも上位だし、場合によってはリーダーシップを取っていくことを今、そして将来において求められる子が多いわけです(本人が望むかどうかは別として)。だったら時間を掛けずに一発でケリをつける。もちろん怒ることばかりが最善ではありませんが、怒った方が早い場合は怒ります。そこで気づいて修正してくれればいい。
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・・・と言うような話をしていたりするわけですが、そこは開智塾ですので(←?)、ついでに法律とモラルは何が違うのかと言う話もしていたりします。「怒るなら全員平等であるべきではないのか」とか「うちの子だけが怒られた」みたいなことって、お子さんの話を聞いているだけだとつい陥りがちな罠です。
上記の通り、例えば自習室で静かにするというのはルールでもあるのですが、その音量がいくつになったら怒るとか言うやり方でルール化しているわけではありません。個人個人が周りの状況を見て自制していくべきところです。モラルに近い話だと思います。
一方で法律になってくると話は全く異なります。法律は守るべきルールなんですが、騒音で言えばは「○デシベル以上は違反」となるわけです。これって○デシベル未満ならOKと言うことでも有るんですね。法律の世界には「罪刑法定主義」と言う言葉がありまして、「人々の権利や自由を保障するために、何をしていけないか、したらどういう罰が待っているかを明文化して、それに抵触しない限りは自由は保障される」という考え方です。法律で駄目なことを明文化することで人々の自由や権利を最大限守っていくと言うことですね。
などと言うことを知ってもらったりしながら。
まぁ、とはいえ「みんなのなかでいつも自分が怒られる」という子は決まっているもので。おしゃべりするなら周りの子の迷惑になっていないか、先生が怒りに来るのではないか、と常にアンテナを立てておかないと自分だけ逃げ遅れて怒られるってなるので気をつけてねってのもあります。「アイツの方がいつもうるさいのになぜ怒られないんだ!なんで俺だけなんだ!💢依怙贔屓(えこひいき)だ!」っての、結構な割合で「アイツはいつも周りを気にして怒られないように上手に立ち回っている」って場合がありますので、アンテナ感度の違いだったりするんですね。いつも怒られる子はそう言うアンテナが鈍いです。塾で怒られて学んでくださいな。