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政治関連の話

塾で具体的にどこの政党が良いとか悪いとか、その手の話は一切ありませんのでご安心ください。宗教と野球も同じです笑

 

 

 

中3の公民で政治の話が出ます。ちょうど衆議院選もあり質問に簡単に答えておきます。

 

 

・衆議院…任期4年で参議院に比べて短く、民意を反映しやすいと言われる。そのため、参議院との決議が食い違ったときに衆議院議決が優先される(衆議院の優越)。内閣総理大臣も事実上衆議院から選ばれる。(同)

 

・参議院…任期6年、3年ごと半数改選。明治時代の貴族院にルーツを持ち(連続はしていないが)、衆議院よりも任期が長く、また当初知識人が多く政局に縛られることなく議論できたことから「良識の府」と呼ばれる。今はどうなのかはともかく。

 

・内閣…行政のトップ、要するに市役所や県庁、○○省などの一番上。国会で決めたことを実行するためのあれこれを考える。総理大臣は国会議員から選出される。○○大臣(国務大臣という)の半数以上は国会議員から選ぶことになっているが、それ以外は民間人(国会議員以外)でもよい。組閣の際には電話がかかってくるかもしれないとドキドキして待ちましょう(来るわけない)。

 

 

・与党…政治の場において(通常国会を指すことが多い)多数派を占める政党。現在は自由民主党と公明党の連立政権(タッグを組んで一緒に政治を考えている)。

・野党…与党以外の党。

 

 

・小選挙区制…1選挙区につき当選者1名。各地域での勝ち負けがはっきりし、政策を実行しやすくなる(色んな政党の人がいると揉めて話が進まない)。もちろん、一党独裁に近くなる、2位以下は全て死票となるなどのデメリットもある。

・比例代表制…推しの党に投票する。得票数が多い党から当選者が割り振られる(ドント式)。小選挙区で落選しても比例代表で復活という謎の儀式が。日本だと特に無党派層が多いため、比例代表制のメリットは他国に比べると薄い。アメリカは無党派層はあまりおらず、みんなが共和党か民主党で熱狂して大騒ぎする。

 

 

↑ここら辺までは学校でもやるところですね。

↓以下、知っていると多少政治の話が分かるかも。時代、情勢によって言葉の定義がよく変わる気がする。

 

・保守…本来、既存の仕組みを変えない側。日本においては、自民党を中心に改憲の主張をする事が多い(GHQによって作られた憲法を日本人の手で変えていこうと言う発想)。日本の国体(国のありよう)護持、日の丸、靖国参拝などを大事にする感じ。極端になると右翼、右派と呼ばれたりする。鷹派(タカ派)。自民党、公明党、国民民主党。トランプ(共和党)。

・リベラル…本来、個人や人権をより重視する立場。日本においては護憲派が多い。反政府・反権力と結びつくイメージ。極端な反戦、反日の丸勢力もこちらがおおい。極端になると左翼、左派と呼ばれたりする。鳩派(ハト派)。立憲民主党、社民党、共産党。バイデン(民主党)。

・中道…保守・リベラルに寄らず、中間的な存在。時にどちらかに寄ったり、または保守・リベラル的な政治思想対立に属さない主張をする。どっちかに寄っていると中道左派とか中道右派などと呼ばれたりもする。維新、れいわ。

 

 

ただし、現在の自民党の主張はリベラルな主張を取り入れることも多く、政治思想の総合商社状態になって保守的な発想を核に持ちながらも人権を意識した給付金政策をおこなったり、夫婦別姓的主張を持つ政治家も増えてきている。

 

 

・ポピュリズム…最近あまり聞かなくなったが、悪く言うと「大衆迎合主義」。スターのような政治家が扇動的に政治の主導権を握ること。小泉元首相、田中康夫元長野県知事、橋下元府知事、小池東京都知事など、劇場型の政治スタイルで無党派層の人気をかっさらうことが多い。小泉VS旧自民党(自民党をぶっ壊す!とか)、田中康夫VSダム賛成派、橋下VS公務員など、わかり易い対立構図を用いつつメディア戦略がうまい。政治学的には「ちょっと危険よね・・・」的な政治のあり方。

 

・新しい資本主義…岸田政権の公約の柱。「新資本主義」と言わないのは、いわゆる「新自由主義(=競争社会の勝敗こそが正義)」との誤認を防ぐため?と思われる。この中で岸田首相が述べているのが「分配」という言葉。これは経済学などの用語で「金持ちに富が集中するのを税金や社会保障によって貧しいものへ分配する」などと使われる。岸田首相の脳内では、経済活性化→富を増やして貧しいものへ積極的に分配する、と言う構図になっているはず。多分。既存の自民政権では「分配」に積極的に触れた人は余りいなかった。岸田首相自身も、「もちろんこれまでもやってきているが、より積極的に推進する」的な事を言っている。

 

 

 

こんなあたりを知っていると、ちょっとニュースがわかり易くなるのでは?と言う言葉でした。

 

 

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