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プログラマーは有望か

プログラマーというとカッコイイ響きですよね。

 

 

特に我々のような親世代からすると、ほぼ魔術師のようなイメージがあって憧れます。

 

 

が、結論から言うとあまり将来有望とは思えません。

 

 

まずプログラマー「的な仕事」とは何なのかをはっきりさせましょう。

 

 

例えばゲームを作るとすると、

・ゲームを企画する人

・ゲームを具体的に設計する人

・ゲーム案をプログラムにする人

に分かれます。

アニメにたとえると、

・アニメを企画する人

・実際に物語を作る人

・絵を1枚1枚描く人

といったところでしょうか。(あくまでもざっくりわかり易く、ですよ)

 

 

で、コンピュータの世界はゲームばっかではないわけで、というかほとんどがゲームではない物を作る事になるワケですが、

・プログラムの原案は顧客と営業によって決まり、

・プログラム全体の運用や設計、機械などのコントロールをSEが設計し、

・プログラマーが仕様書に従って実際にコードを書く(プログラムを作る)

 

となります。(何度も言いますがあくまでもざっくりですよ?)

 

 

 

さて、アニメの業界において最後に絵を描く人(アニメーター)は、労働環境が過酷であることが知られています。理由はいろいろありますが、コンピュータで処理できるとか、描ける人はたくさんいるとか、そういった辺りで要するに人材の需給が偏っている(描きたい人が多いが、発注する人は少ない)ことが挙げられます。

 

 

プログラミングの世界はどうでしょうか。最後に実際のコードを書く人も、実は同じような状況に陥ることが懸念されます。

 

 

 

コードを書くのは技術です。この点においてまさに日本は劣っており、世界中にこの仕事を出来る人はたくさんいます。インドや韓国はIT分野で言えば日本の何歩も先を行っています。「この内容のプログラムをいくらで作ってくれ」と言えば、世界中どこにいても仕事が出来ます。はっきり言えば日本人である必要は全くありません。従って、ただのプログラマーは日本ではやっていけないでしょう。

 

 

 

プログラミングの世界で最も重要なのは、コードを書けることではなく設計できることです。もちろん相手は素人の可能性も大いにありますから、素人相手にきちんと話す力や、逆にお客さんの難題を解決する能力を求められます。それにこそ、この分野の知識を身につける意味があります。

 

 

 

ただ○○の言語でプログラミングが出来ます、というだけではいずれそれ自体はコンピュータ自身がやってしまう時代が来るでしょう(というかそうなりつつあります)。結局必要なのは、コードが書けることだけではなく、それ以上のある分野の専門知識やお客さんとの折衝能力ということです。

 

 

 

いわゆるSE(システムエンジニア)と呼ばれる管理者レベルの人と、プログラマーでは、収入は大きく異なります。現時点でSEの平均年収が500~600万に対し、プログラマー(専門卒レベル)が300~400万程度です。現在価値でこれですから、将来の差はもっと大きくなってくるでしょう。

 

 

 

各業界によって使う言語も違えば必要な専門知識も異なるため、いわゆる「天才的なプログラマー」という人をのぞけば、普通の人はその技術レベルを資格試験によって確認していくことが出来ます。

 

 

情報処理技術者試験

 

 

基本的に国家レベルの資格は↑のものです。それ以外にもいろいろ資格試験みたいなものはありますが、各種団体がやっているものです。きちんと国家資格を取りましょう。

 

 

 

・・・というか、今後IT系は英語みたいなもので「それ自体では金にならない」世界になると思います。もちろん上記のような国家資格を持ったエキスパートも存在しますが、たいていの人がITについての知識や技術をある程度持つ国になっていく(はず)ので、「プログラムで何をしたいのか」が大切になってくるでしょう。「英語をしゃべれるだけじゃなく、英語で何をしたいのか」というのと同じですね。

 

 

 

 

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