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理科を伸ばすということ

ちょっと古めの価値観で、「英数国が重要で、理社はその次」という方が稀にいらっしゃいますが、今は(今も)大学入試までずっと理社も受けなければいけません。理系の人でも共通テストで社会を受けます。文系の人でも共通テストで理科を受けます(しかも2科目!)

 

 

そんなわけで理科をどうやってやっていくかなんですが、まず「暗記科目」という考え方は捨てなければなりません。暗記するだけで取れるのは中学校の定期テストで60~70点くらいじゃないでしょうか。そこに、さらに計算問題があったり、大学入試に至っては「見たことない実験だ・・・」という問題が出題されます。たくさん。

 

 

それはこういうからくりです。

 

 

理科の教科書には、自明のこととしていくつかの知識が載っています。加えて、実験やら観察やらさまざまな研究が掲載されています。

 

 

その「自明のこと」も、実は誰かが研究し、他の人も確認し、たくさんの人の知の積み重ねによって構成されているわけです。受験勉強をしているみなさんからすると、それは常識ってやつですが、その常識を打ち立てた実験とかを聞かれたりするわけです。

 

 

 

きちんとした知識があれば分かる。・・・と言いたいところですが、高校レベルになるとそう簡単にもいきません。かなり細かいところまできちんとした知識を持っていないと、設定のややこしい対照実験がもはや何を対照しているのか分からなくなります。そのために、中学での勉強はとても大切になります。

 

 

今年学校で学んでいる子どもたちは、学校でほとんど実験をやっていなかったり、内容がさっぱり分からないままとにかく終わったことにされているという状況です。開智塾で見ていると結構出来ていたりするので(この環境でも例年通り平均点は全学年で400点を超えています)うっかりしてしまいますが、あとあと影響が出てくるのではないかと心配しています。

 

もう一つ理科という科目の特性があります。「積み上げない」と言うことです。

 

 

数学だと、1年生で1次方程式、2年生で連立方程式、3年生で2次方程式と発展させていきます。言い方を変えれば、何度でも取り返すチャンスがあるということです。

 

 

 

ところが、理科はそうはいきません。1年生で火山を習ったら、もう入試まで火山は出てきません。時々テストに入ってくるだけです。忘れちゃったりすると、ずーーーーっと点数が取れないままです。逆に、1、2年生でしっかりやっておけば、ずっとテストの度に得点源になるということですね。

 

 

 

こういうことは小さくない積み重ねとなって大きな差を作ります。理科の点数が怪しい方は、そもそも理解していないとか、やったことを忘れてほったらかしになっているとか、そんなことを気にかけてみてください。復習をしっかりやって得点源にしましょう。

 

 

 

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