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部活のこと

新中学生のみなさん向けに。

 

 

肝心なところはぼかしておきます笑。詳しくは親塾で。

 

塾生保護者以外のかたは、各学校の部活の様子はご自身で調べてください。

以下はあくまで私見です。

 

 

まず中学での部活動について。

 

 

現在の部活の状況ですが、かつて大変な部活の代名詞だった野球サッカーあたりは、学校の部活動としては大変ではなくなりました。ガチ勢はほとんどクラブチームでがんばっていますので、学校の部活は結構ぬるいところが多いです。

 

 

対して、その分大変になっている部活がいくつかあります。わりとどの学校でも同じ部活名が上がります。平日夜練とか土日も1日部活、大会やら遠征やらがしょっちゅうあって大変です。入部前は「そんなに大変じゃないよ」「土日はどちらかだけで、しかも半日だけだよ」とか言っておきながら、実際は練習試合や遠征だらけ・・・なんて部活もいまだに存在します。怖いですね。

 

 

 

そして、非常に大変なのが、「大半は親管理」になっていることです。よくあるのが、「部活は先生管理、クラブは親管理」というパターンです。大変な部活は名称は違えどほとんどこのパターンです。

 

 

 

例えば平日4時半までは「部活」、4時半から6時までは「クラブ」みたいな感じです。平日なのになんと親が交代で学校まで見に行かなければなりません。「 あ く ま で も 生 徒 と 親 が 自 主 的 に や っ て い る 」からです。

 

 

とはいえ、一応自主なので「参加するもしないも自由」となっています。安心しましたか?

 

 

とんでもない、この自主練習に参加しないと絶対にレギュラーになれないとか、練習に来れない親は土日の遠征の子どもの送迎をやらなければならない(我が子は試合にも出られないのですが)とかの不文律を持っている部活が相当数あります。怖いですねー恐ろしいですねー。我が子はベンチ要員なのにレギュラーメンバーのために静岡まで往復です、なんて話も。泣ける。

 

 

 

屋内系の部活では雨だろうが雪だろうが関係なしに年中試合やら大会やらが開催されます。年がら年中「大会前」なんですね。よく「大会前は大変だけど~」なんて話がありますが、ずっと大会前じゃ勉強なんてしてらんないって感じです。3年の秋まで土日潰して練習なんて部活もこのエリアには現にあります。

 

 

 

なんでこんなことになっているのでしょうか。理由はいろいろありますが、名古屋大学の内田良先生(教育社会学)のお話を紹介しておきます。

 

 

 

・学校の先生の「部活」負担を減らすため。

・部活命の先生の発言力が強く他の先生は何も言えないため。

・保護者が先生に部活ひいては大会での勝利を強く要求するため。

 

 

 

などが大きな理由として挙げられるそうです。

 

特に2番目と3番目の項目は強く結びついており、

 

親目線

・大会で良い成果を残すとうちの子が推薦をもらえる。

先生目線

・大会で良い成果を残した子には推薦してやるという。

 

 

 

と言う構造的な問題があります。特に団体競技になると、自分の子どもだけでは勝てないので他の子も引っ張り回す必要が出てきます。勉強や塾で部活を休むなんてとんでもない!勝てなかったらうちの子の推薦はどうなるの!!と言うわけです。

 

まぁ単純に「頑張ってる我が子が見たい~」という方もいらっしゃるでしょうが。

 

 

 

加えて、そんなときには必ずと言っていいほど「それでもちゃんと勉強も出来ている子もいる。部活のせいで勉強が出来ないなんて言い訳するな。」という殺し文句を出してきます。

 

 

はっきり言いますが、部活も勉強も全力でやって成果を出せる子なんてごく一部、非常に特殊な例です。自分のお子さんが天才レベルの才能と努力をフルに出来る自信があるなら大いに結構ですが、ほとんどの子はそんなことは出来ません。実態は、「勉強が出来る子の中に部活も要領よくこなす子が稀にいる」と言うだけです。岐高でも東海大会や全国大会に行く子はたまにいますが、それでもやっぱり稀なんです。岐高生は勉強に賭けてるから勉強で勝てるし、県岐商は部活に賭けているから部活で勝てるわけです。両方万能に出来るなんて思わない事です。

 

 

 

というわけで、部活選びは慎重に、事前の情報収集を怠らないようにしてください。

 

 

 

最後に、文科省の部活指導のガイドラインを。運動部と書いてありますが文化部でも同じでしょう。

 

 

 

運動部活動の在り方に関する総合的なガイドライン

(一部抜粋↓)

 

ア 運動部活動における休養日及び活動時間については、成長期にある生徒が、運動、
食事、休養及び睡眠のバランスのとれた生活を送ることができるよう、スポーツ医・
科学の観点からのジュニア期におけるスポーツ活動時間に関する研究5も踏まえ、
以下を基準とする。
○ 学期中は、週当たり2日以上の休養日を設ける。(平日は少なくとも1日、土曜
日及び日曜日(以下「週末」という。)は少なくとも1日以上を休養日とする。週
末に大会参加等で活動した場合は、休養日を他の日に振り替える。)
○ 長期休業中の休養日の設定は、学期中に準じた扱いを行う。また、生徒が十分な
休養を取ることができるとともに、運動部活動以外にも多様な活動を行うことがで
きるよう、ある程度長期の休養期間(オフシーズン)を設ける。
○ 1日の活動時間は、長くとも平日では2時間程度、学校の休業日(学期中の週末
を含む)は3時間程度とし、できるだけ短時間に、合理的でかつ効率的・効果的な
活動を行う。

 

(抜粋ここまで)

 

 

「部活」はガイドラインを守っているが「クラブ」はそれを超えていると言う「脱法状態」の部活がたくさんあるのが現実です。個人的にはガイドラインの趣旨から考えたらおかしいと思いますし、「学校活動が優先」みたいな言説にどれだけの根拠があるのか、それは本当に学校の活動なのか、甚だ謎です。

 

 

 

いずれ高校の部活についても書きます。

 

 

 

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