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5分で分かるウクライナ情勢

冷戦時代

NATO(北大西洋条約機構:アメリカ中心に資本主義諸国の軍事同盟)とワルシャワ条約機構(ソ連を中心とした共産主義諸国の軍事同盟)が各地で代理戦争を繰り広げていました。

 

91年、旧ソ連崩壊

ソ連が崩壊、いくつもの国が分離・独立しました。その1つがウクライナです。ロシアからすれば弟分くらいのつもりでいました。

 

東欧諸国のNATO加盟

かつてソ連の赤旗の元にいた東欧諸国が次々とNATOに加盟し、ついにウクライナもNATO加盟希望を表明します。ロシアからすれば弟の裏切り、西欧諸国の軍事的圧力が高まったと感じました。

 

クリミア併合

2014年、ロシアはウクライナの一部であるクリミア近くに軍隊を集結させ、侵攻、併合しました。ロシア連邦による冷戦後初の軍事的な占領です。黒海への出入り口でもあり地理的にも軍事的にもロシアにとっては要衝です。形式的には住民の選挙などの手続きを踏み、NATO軍はほぼ何も出来ませんでした。

 

ウクライナ東部での親ロシア派台頭

ウクライナにはロシア系住民が多数おり(元々いた・あるいは入植した)、特にウクライナ東部には親ロシア派の人々が多数いるとされています。そのうち一部の勢力が軍事的な力を身につけ、内戦に近い状態になりました。

 

ウクライナ東部での親ロシア派政権樹立宣言、ロシアによる承認

ウクライナ東部を実効支配している親ロシア派が「ドネツク人民共和国」および「ルガンスク人民共和国」独立を宣言、プーチン大統領はこれを承認(独立国として認めると公式に発言)しました。2022/2/21です。

 

ロシアによるウクライナ東部への侵攻

内戦状態にあるウクライナ東部へロシア軍が侵攻。「ウクライナ政府による、親ロシア派住民へのジェノサイド(虐殺)から人民を守るため」としています。2022/2/24です。

 

 

結局どうなる?

アメリカ、イギリス、日本など各国や国連安保理はロシアに対し対話による解決を呼びかけ、他方数々の経済制裁を段階的に行ってきました。ロシアも対話に応じると言いつつ軍事演習を繰り返し軍備を増強、結局軍事的な侵攻に至りました。一方、現在においてウクライナはNATOに未加盟です。NATO軍としては動く大義がありません。このまま認めるのか、軍事力で応戦するのか、いずれもNATO側にとって動きづらい状況であるのは間違いありません。

他、中国・台湾においても同じような関係が指摘されています。台湾を独立国家としたい人々と、台湾を中国の一部であると考える人々がおり、中国による台湾の軍事侵攻が懸念されています。ウクライナでの対応を誤ると、中国による台湾併合・南シナ海への領土・領海拡張への対応が苦しくなります。

 

今後の情勢が非常に注目されます。

 

 

 

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