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「ひろゆき」現象

最近中高生(ことによると大学生や大人)に大人気なのが「ひろゆき」さんです。

 

 

2ちゃんねる開設者で、現在はフランスに在住、youtubeの切り抜き動画(切り抜きというシステム?を広めたのもこの人だったような)などで見かける方も多いと思います。

 

 

さて、ひろゆきさんといえば、「論破」で有名ですが(ご本人自体が「論破」という言葉を使っているのはあまり見ないような気がしますがそれはともかく)、子どもが惹かれる理由は以下のような感じです。

 

・親や先生が言わないようなことを言う(逆張り的な)。例えば「働かなくて生活できるならそれでいいなじゃないですか?」「生活保護もらってください」「努力自体に意味はないんですよね」とか。

・論理的なような言葉遣い、関連法規や判例を根拠として反論できる余地がなさそうな強さ

・短時間でスパッと答えている頭の良さ

・ニコ動やyoutubeなど子どもや若者に親和性の高い媒体を活動主体としている(少なくとも子どもの目からはそういう媒体で見かけることが多い)

 

です。

 

ネット媒体などで手に入る、ちょっとした専門家やエコノミストみたいな人が話している内容を網羅的に勉強していて、個人的には非常に共感する内容が多いと思っています。まぁ世代も近いですし。

 

 

 

ポイントは、

 

・関連法規などあげつらった物をきちんと確かめる・知っている知識層はほとんど見ていない。頭から信じてしまう子たちが見ていることを分かってやっている。

・仮に専門家から反対意見や間違いを指摘されても、「すみませーん」で終わらせてしまう。明らかな答えがないような議論(例えばベーシックインカムなど)については雄弁。答えがないことについては、その場で言い負かせるショービジネスに徹している。

・「しょせんyoutubeで酔っ払いがしゃべってるだけなんで」という逃げ道が残されている。(飲みながら話していることが多い)

 

 

この辺りをちゃんと分かってみているか、です。これらを分かった上でエンターテインメントとして楽しむのは結構ですが、真に受けて会社を辞めちゃうようなことにならないよう注意しておくのが親の役目かと思います。

 

 

関係ないですが、この手法って90年代ころに一世を風靡?した小林よしのりの「ゴーマニズム宣言」と同じなんですよね。言いたいことをそれっぽく勝手に言い切って、論文や専門書など読まない層=ゴーマニズム宣言だけを読んでいる層にリーチし「これが世界の真実だ」と思わせてしまう。最後には「漫画相手になに熱くなってんの?」と逃げる手法も全く同じです。

 

 

 

 

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